耳コピマスターへの道

第5章:いざ、耳コピチャレンジ!

5-3. Bass Line (ベース音) と Chord Progression (コード進行) の秘密を探れ!

メロディーの耳コピ、少しは慣れてきたかな? メロディーが曲の「顔」だとしたら、これから挑戦するBass Line (ベースライン) は曲の「骨格」、そしてChords (コード/和音) は曲の「服」や「化粧」みたいに、全体の雰囲気や彩りを決める大切な要素だよ。 これらがしっかり聞き取れるようになると、曲の構造がぐっと立体的に見えてくるんだ!

Bass Line Transcription (ベースラインの耳コピ) - 曲の土台を支える低い音

ベースラインは、曲の一番低い音域を担当していて、リズムとハーモニーの両面で曲の土台をガッチリ支えているんだ。 ブンブン、ドゥンドゥンと聞こえるあの音がベースだよ。多くの場合、コードのRoot note (ルート音/根音) を演奏していることが多いから、コードを解明する上でも超重要!

ベース音を聞き取るコツ
  • 低い音に全集中!:最初は他の楽器の音に隠れて聞き取りにくいかもしれないけど、意識して一番低い音の動きを探ってみよう。良いヘッドフォンや、低音がしっかり出るスピーカーを使うと聞きやすくなるよ。ノートパソコンのスピーカーだけだと難しいこともあるから注意してね。
  • リズム隊の相棒:ベースはドラムと一緒にリズムを刻んでいることが多い。どんなリズムで弾いているか(例:4分音符で着実に「ブン・ブン・ブン・ブン」、8分音符で細かく「ブブブブ・ブブブブ」など)も意識しよう。
  • 1音ずつ丁寧にキャッチ:メロディーと同じように、短いフレーズに区切って、1音ずつ音の高さを確認していこう。最初はゆっくりした曲の、音数が少ないベースラインから挑戦するのがおすすめ。
  • ルート音を狙え!:コードが変わるタイミングで、ベースがどんな音を弾いているかに注目! それがそのコードのルート音である可能性が高いぞ。

ベースラインの音を確認するときも、下のピアノ鍵盤アプリや実際の楽器が役立つよ。聞こえた音と同じ高さの「低い音」を探してみてね。

Chord Transcription (コード/和音の耳コピ) - 曲の彩りと感情を生み出す響き

コード(和音)は、複数の音が同時にジャーンと鳴って、曲に厚みや色彩、そして「明るい」「暗い」「切ない」「ハッピー」といった感情を与えてくれる魔法のようなもの。 メロディーに美しいハーモニーを付けるのもコードの役目だ。コードの耳コピは少し難しいけど、できるようになると音楽の理解が飛躍的に深まるよ!

コードを聞き取るコツ
  • まずはベース音を頼りに!:さっきも言ったけど、ベース音がコードのルート音(一番下の構成音)になっていることが多い。ベース音が「ド」だと分かれば、「ドミソ(Cメジャー)」や「ドミ♭ソ(Cマイナー)」のような、「ド」から始まるコードじゃないかと推測できるんだ。
  • 響きのキャラクターを感じ取ろう:
    • メジャーコード (Major Chord): 明るくて、元気で、ハッピーな響き。「ジャーン!」と晴れやかな感じ。
    • マイナーコード (Minor Chord): ちょっと暗くて、哀愁があったり、切なかったりする響き。「ジャ〜ン…」と少し影のある感じ。
    まずはこのメジャーとマイナーの響きの違いを聞き分けられるようになるのが第一歩!
  • トップノート(一番高い音)もヒントに:ベース音(一番低い音)と同時に、和音の中で一番高く聞こえる音(トップノート)も聞き取れると、コードの種類を特定する手がかりになることがあるよ。
  • 楽器で試行錯誤あるのみ!:「この響き、Cメジャーかな? Gメジャーかな?」と思ったら、実際に楽器(または下の鍵盤アプリ)でそのコードを弾いてみて、原曲の響きと比べてみよう。「あ、こっちの方がしっくりくる!」というのを見つけるんだ。
  • 構成音を分解(上級編):慣れてきたら、ジャーンと鳴っている和音の中から、「ドとミとソが鳴っているな」というように、それぞれの音を聞き分けようと挑戦してみるのもいいね。最初はとても難しいけど、少しずつできるようになるよ。
  • よくあるコード進行を知る:実は、世の中の曲にはよく使われる「定番のコード進行」というものがたくさんあるんだ。これをいくつか知っておくと、「この流れは、あのパターンかも?」と予測しやすくなる。(これはまた別の機会に詳しく!)

コードの聞き取りは、耳コピの中でも特に難しい部分。焦らず、まずはベース音だけでもしっかり聞き取ること、そしてメジャーコードとマイナーコードの雰囲気の違いを感じ取ることから始めてみよう!

音の確認に!お助けピアノ鍵盤 (ベース音&コード確認用)

聞こえてきたベース音や、「このコードかな?」と思った和音の響きを、下のピアノ鍵盤で確かめてみよう。低いド(C3)から始まる2オクターブの鍵盤を用意したよ。

ベース音・コード確認ピアノ

new Audio() でベース・コード集中特訓!

メロディーの時と同じように、new Audio() を使った自分専用プレーヤーは、ベースラインやコード進行の聞き取り練習にも大活躍するよ! 特にベース音は他の音に埋もれやすいから、ベースがよく聞こえる部分を切り出して、スロー再生したりループ再生したりするのは効果バツグンだ。

(前のページ「5-2. メロディーをコピーしてみよう!」にある「マイ耳コピフレーズ・プレーヤー」のコード例を参考に、ベースやコードが聞き取りやすい部分の音声ファイルを用意して練習してみてね!)

上級テクニック: もしDAWソフトやイコライザー機能がある音声編集ソフトを使えるなら、低音域(ベースの音域)をグッと持ち上げて(ブーストして)他の音域を少し下げると、ベース音が聞き取りやすくなることがあるよ。試してみる価値あり!

まとめ

ベースラインとコードは、曲の雰囲気をガラッと変える力を持つ、まさに「縁の下の力持ち」であり「おしゃれなスタイリスト」。 最初は聞き取るのが難しく感じるかもしれないけど、じっくり耳を澄ませて、音の響きの違いに注意しながら練習すれば、だんだんその秘密が見えてくるはず。 ベースとコードが分かれば、君の耳コピの世界はもっと豊かで楽しいものになるよ!

次は、曲のノリを作る「リズム楽器(ドラムなど)の耳コピ」に挑戦だ!

Summary of English words (英単語のおさらい)

英単語 (English Word) 意味 (Meaning) 例文 (Example Sentence) 意訳 (Japanese Translation of Example)
Bass Line ベースライン(ベースの旋律) The bass line provides a strong foundation for the song. ベースラインは曲の強固な土台を提供します。
Chord Progression コード進行 Learning common chord progressions can help with songwriting. よくあるコード進行を学ぶことは作曲に役立ちます。
Root note ルート音、根音 The root note is usually the lowest note in a chord. ルート音は通常、コードの中で最も低い音です。
Chords / Harmony コード、和音 / ハーモニー、和声 The chords create the harmony of the music. コードが音楽のハーモニーを作り出します。
Major Chord メジャーコード(長三和音) A major chord often sounds happy and bright. メジャーコードはしばしば明るく楽しい響きがします。
Minor Chord マイナーコード(短三和音) A minor chord can sound sad or melancholic. マイナーコードは悲しかったり哀愁を帯びた響きがすることがあります。