耳コピマスターへの道

第5章:いざ、耳コピチャレンジ!

5-4. ドラムやパーカッションのリズムをTranscribe (コピー)!

メロディー、ベース、そしてコードと、曲の主要な要素の耳コピに挑戦してきたね! 今回は、曲全体のノリやグルーヴを作り出す、リズム隊の花形、Drums (ドラム) や Percussion (パーカッション) の耳コピに挑戦するよ。 これらの楽器は音の高さの変化は少ないけれど、その代わりに「音色」と「タイミング(リズムパターン)」がとっても重要なんだ。 正確なリズムをコピーできれば、君の耳コピはさらに本物っぽくなるぞ!

ドラムセットの基本パーツと音のイメージ

まずは、一般的なドラムセットで使われる主なパーツと、その音のイメージを掴もう。 下のボタンを押すと、それぞれの音のサンプル(イメージ)が聞けるようにしてみたよ!(※音源は簡易的なものです)

Bass Drum (バスドラム / キック): 「ドン!」「ドッ!」という、お腹に響くような低い音。ビートの土台となり、1拍目や3拍目(4分の4拍子の場合)によく使われる。
Snare Drum (スネアドラム): 「タン!」「タッ!」という、歯切れが良くて鋭い音。4分の4拍子では、2拍目と4拍目のアクセントとして使われることが多い、バンドサウンドの要!
Hi-Hat Cymbals (ハイハットシンバル): 「チッ」「ツッ」(閉じた状態=クローズドハイハット)や、「シャー」(開いた状態=オープンハイハット)という、金属的で細かい音。8分音符や16分音符でリズムを正確に刻むことが多い。
Crash Cymbal (クラッシュシンバル): 「シャーン!」という、大きくて派手な音。曲の盛り上がりや、フレーズの頭、セクションの区切りなどでアクセントとして使われる。
Ride Cymbal (ライドシンバル): 「チンチン」「チーン」という、澄んでいて余韻が長めの音。ハイハットの代わりにリズムを刻んだり、曲の雰囲気を変えたりする時に使われる。
Tom-Toms (タムタム / タム): 「トン」「トロン」「ドン」など、大きさによって高さの違う太鼓の音。主にFill-in (フィルイン/おかず)と呼ばれる、フレーズのつなぎ目で使われることが多い。

ドラムパターンの聞き取り方:探偵のように音を追え!

  1. まずは1つずつ集中攻撃!: 全部の音を一度に聞こうとすると大混乱! おすすめは、キック → スネア → ハイハット の順番で、それぞれの楽器が「いつ」「どんな風に」鳴っているかだけに集中して聴くこと。
    • キック:「ドン・ ・ドン・ 」(1拍目と3拍目だけかな?)
    • スネア:「 ・タン・ ・タン」(2拍目と4拍目だな!)
    • ハイハット:「チチチチチチチチ」(ずっと8分音符で刻んでる!)
  2. Vocal Percussion / Beatboxing (口ドラム/ビートボックス) を試す!: 聞こえてきたドラムのリズムを、「ドン・タッ・チキ・タッ」みたいに自分の口で真似してみよう。これが意外と効果的で、リズムのパターンが体で覚えられるんだ。
  3. 基本のビートから攻める: 最初は、多くのポップスやロックで使われる「8ビート(エイトビート)」という基本的なパターンから聞き取れるように練習しよう。 (8ビートの例:キックが1・3拍目、スネアが2・4拍目、ハイハットが8分音符で「チキチキ」とずっと刻むパターン)
  4. Fill-in (フィルイン/おかず) にも注目!: 曲のフレーズの終わりや、AメロからBメロに移る時など、区切りで入る「ドコドコドン!」みたいなカッコイイフレーズがフィルインだよ。タムタムがよく使われる。ここは少し複雑なことが多いから、最初は「何か特別なことをやってるな」くらいに気づければOK!
  5. DAWのドラム画面をイメージ: ドラムの耳コピは、楽譜に音符を書くというより、DAWソフトのドラム打ち込み画面(ピアノロールやステップシーケンサー)みたいに、「どのタイミングで、どの太鼓やシンバルが鳴るか」をマス目に配置していくイメージを持つと分かりやすいかも。

その他のPercussion (パーカッション) も忘れずに!

ドラムセット以外にも、曲によってはタンバリン(シャカシャカ♪)、シェイカー(シャッシャッ)、コンガやボンゴ(ポコポコ)、トライアングル(チーン♪)など、色々なパーカッションが使われていることがあるよ。 まずは「ドラム以外の打楽器の音がするな」と気づくことが第一歩。そして、その楽器特有の音色と、どんなリズムパターンで鳴っているかを聞き取ってみよう。

リズム楽器コピーの効果的な練習方法

まとめ

ドラムやパーカッションの耳コピは、曲の「ノリ」そのものを自分のものにするエキサイティングな作業! 音色とタイミングに集中して、一つ一つの音の役割を感じ取ろう。 正確なリズムが刻めるようになれば、君の耳コピはプロ顔負けのグルーヴを手に入れるはずだ!

次のページでは、これまでの知識を活かして、楽器の「音色」をどうやって再現するか、そのヒントを探ってみるよ!

Summary of English words (英単語のおさらい)

英単語 (English Word) 意味 (Meaning) 例文 (Example Sentence) 意訳 (Japanese Translation of Example)
Transcribe (音楽を)書き取る、コピーする It takes a lot of practice to transcribe complex drum patterns. 複雑なドラムパターンを書き取るには多くの練習が必要です。
Drums ドラム The drums provide the main beat of the song. ドラムが曲の主要なビートを提供します。
Percussion パーカッション、打楽器 Adding percussion can make the music more lively. パーカッションを加えると音楽がより活気づきます。
Bass Drum (Kick) バスドラム(キック) The bass drum usually plays on the strong beats. バスドラムは通常、強拍で演奏されます。
Snare Drum スネアドラム The snare drum provides a sharp accent. スネアドラムは鋭いアクセントを提供します。
Hi-Hat Cymbals ハイハットシンバル The hi-hat cymbals keep a steady rhythm. ハイハットシンバルは安定したリズムを刻みます。
Crash Cymbal クラッシュシンバル A crash cymbal is often used at the peak of a song. クラッシュシンバルは曲の盛り上がりでよく使われます。
Ride Cymbal ライドシンバル The ride cymbal has a sustained, ringing sound. ライドシンバルは持続的で鳴り響く音を持っています。
Tom-Toms (Toms) タムタム(タム) Drummers use tom-toms for fills. ドラマーはフィルインにタムタムを使います。
Fill-in フィルイン(おかず) That was a cool drum fill-in! 今のドラムのフィルイン、かっこよかった!
Vocal Percussion / Beatboxing 口ドラム / ビートボックス Try vocal percussion to internalize the rhythm. リズムを内面化するために口ドラムを試してみてください。