耳コピマスターへの道

第1章:音のふしぎ発見!

1-2. 音のプロフィール:Pitch (高さ)・Loudness (大きさ)・Timbre (音色)

前のページでは、音が「空気の振動の波(音波)」だということを学んだね。 でも、世の中にはいろんな音があるよね。高い音、低い音、大きい音、小さい音、ピアノの音、トランペットの音…。 これらの音の違いは、一体何から生まれるんだろう?

実は、音には3つの大切なプロフィールがあるんだ。それが「高さ」「大きさ」「音色」。 これを「音の三要素」と呼ぶよ。この三要素が違うから、私たちは色々な音を聞き分けることができるんだ。

1. Pitch (ピッチ) - 音の高さ

「ドレミファソラシド」でおなじみの音の高さ。これは、音波が1秒間に何回振動するか(ブルブル震えるか)で決まるんだ。 この1秒間の振動の回数を「Frequency (周波数)」と呼んで、「Hz(ヘルツ)」という単位で表すよ。

下の図で、波の形を見比べてみよう。左が低い音、右が高い音のイメージだよ。 波の高さ(振幅)は同じだけど、波の「こみぐあい」が違うのがわかるかな?

図2: 音の高さと波形 (左: 低い音 / 右: 高い音)

2. Loudness (ラウドネス) - 音の大きさ

音の大きさは、音波の振動の幅の大きさで決まるんだ。この振動の幅を「Amplitude (振幅)」と呼ぶよ。

下の図で、波の形を見比べてみよう。左が小さい音、右が大きい音のイメージだよ。 波の「こみぐあい」(周波数)は同じだけど、波の「高さ」が違うのがわかるかな?

図3: 音の大きさと波形 (左: 小さい音 / 右: 大きい音)

3. Timbre (ティンバー) - 音色

同じ「ド」の音でも、ピアノで弾いた「ド」と、トランペットで吹いた「ド」は、全然違う音に聞こえるよね? この「音の個性」や「音の響きの違い」をTimbre (音色) と言うんだ。

音色は、音波の「形」によって決まるんだ。 基本となる音(基音)の他に、小さな倍音(ばいおん)という色々な高さの音が混ざり合っていて、その混ざり具合で波全体の形が変わる。 この波形の複雑な形が、楽器それぞれのユニークな音色を生み出しているんだ。

下の図は、同じ高さ・同じ大きさの音でも、波の形が違うと音色が変わるイメージだよ。 左はシンプルな波(例えばフルートの澄んだ音に近いイメージ)、右はもっと複雑な波(例えばバイオリンの豊かな響きに近いイメージ)だと思ってね。 実際の楽器の波形はもっともっと複雑だよ!

図4: 音色と波形 (左: シンプルな波形 / 右: 複雑な波形)

まとめ

音の「高さ」「大きさ」「音色」。この三つの要素が組み合わさることで、無限とも言えるたくさんの種類の音が生まれるんだ。 耳コピをするときは、曲の中で鳴っている音が「どのくらいの高さで」「どのくらいの大きさで」「どんな音色で」鳴っているのかを、よーく聞き取ろうとすることが大切だよ。

次のページでは、いよいよ「ドレミファソラシド」の秘密、音階と音程について見ていくよ!

Summary of English words (英単語のおさらい)

英単語 (English Word) 意味 (Meaning) 例文 (Example Sentence) 意訳 (Japanese Translation of Example)
Pitch 音の高さ The singer hit a very high pitch. その歌手はとても高い音を出した。
Loudness 音の大きさ Please adjust the loudness of the music. 音楽の音量を調整してください。
Timbre 音色 Each musical instrument has a unique timbre. それぞれの楽器には特有の音色がある。
Frequency 周波数 High frequency sounds are like whistles. 周波数が高い音は口笛のようです。
Amplitude 振幅 The amplitude of the wave determines its loudness. 波の振幅がその音の大きさを決定する。