02-05: いろんなリズムを叩いてみよう!~リズム感アップトレーニング~
前のページでは、メトロノームを使って「beat(ビート:拍)」を正確に刻む練習をしましたね。カチカチという音に合わせて手拍子をするのは、だんだん慣れてきましたか?
音楽の面白さは、ただ単調な拍の連続だけではありません。その拍を元にして、様々な長さの音や休み(休符)が組み合わさって、多彩な「rhythm pattern(リズム・パターン)」が生まれるのです。このリズムパターンをしっかり捉えられるようになると、歌のノリが格段に良くなりますよ!
音符と休符の基本:リズムの設計図をのぞいてみよう
リズムパターンを理解するために、まずは音楽の「設計図」とも言える、基本的な音符(おんぷ)と休符(きゅうふ)の種類と、それぞれの「長さ」について簡単に見てみましょう。ここでは4/4拍子(よんぶんのよんびょうし:1小節に4分音符が4つ入る拍子)を基本に考えます。
- 4分音符 (♩): これを「タン」と数えると、1拍の長さです。4/4拍子なら、1小節に4つ入ります。
- 8分音符 (♪): 「タタ」と数えると、4分音符の半分の長さ。1拍に2つ入ります。
- 2分音符 (𝅗𝅥): 「ターン」と数えると、2拍の長さ。4分音符2つ分です。
- 全音符 (𝅝): 「ターーーーン」と数えると、4拍の長さ。1小節まるまる伸ばす音です。
- 4分休符 (𝄽): 「ウン」と心の中で数えて、1拍分お休みします。
- 8分休符 (𝄾): 「ウ」と短くお休み。8分音符1つ分の休みです。
難しく考えずに、まずは「音には色々な長さがあるんだな」ということを感じ取ってみてください。
リズムパターン練習アプリ
さあ、実際に色々なリズムパターンを体験してみましょう!下のアプリで練習したいパターンを選び、「お手本を聴く」ボタンを押すと、メトロノームの拍に合わせてリズムが再生されます。最初はゆっくりしたテンポで、リズムを口で言いながら手拍子で叩いてみましょう。
リズムパターンを選んで練習しよう!
(ここにリズムの形が表示されます)
80 BPM
練習のコツ
- ゆっくり、正確に: 最初は必ずゆっくりしたテンポ(アプリならBPM60~80くらい)で始めましょう。一つ一つの音や休みの長さを正確に捉えることが大切です。
- 口でリズムを唱える: 「タン」「タタ」「ウン」のように口でリズムを言いながら手拍子をすると、リズムが体に入りやすくなります。
- メトロノームをしっかり聴く: 常にメトロノームの拍を意識し、その拍に自分の手拍子や声が乗っているか確認しましょう。
- 慣れたら少しずつ速く: ゆっくりしたテンポで正確にできるようになったら、徐々にテンポを上げて挑戦してみましょう。
- 好きな曲のリズムを分析: 普段聴いている好きな曲の手拍子をしてみたり、どんなリズムパターンが使われているか耳を澄ませてみるのも良い練習になります。
リズムパターンを体で覚えると、歌うときのノリが自然と良くなり、聴いている人を惹きつけるような表現力にも繋がります。地道な練習ですが、ゲーム感覚で色々なリズムに挑戦してみてくださいね!
これで第2章「音感のタネを育てよう!」は終わりです。音の高さやリズムについて、基本的な感覚を掴むことができたでしょうか?次の第3章では、いよいよ声を出すための本格的なトレーニング、「発声練習」に入っていきます!