02-04: リズムに乗って楽しくステップ!~メトロノームと友達になろう~
これまでのページでは、音の高さ(pitch ピッチ)に注目して、音感を鍛える練習をしてきましたね。でも、歌にはもう一つ、とっても大切な要素があります。それが「rhythm(リズム)」です!
リズム感が良いと、歌に自然なノリが生まれて、聴いている人も心地よくなります。逆に、リズムが不安定だと、どんなに音程が合っていても、どこかちぐはぐな印象になってしまうんです。だから、リズム感も音感と同じくらい、しっかりと鍛えていきましょう!
リズムって何? 拍(ビート)って何?
「リズム」とは、音楽の時間の流れ方や、音の繰り返しのパターンのことです。そして、そのリズムの基礎となるのが「beat(ビート:拍)」です。
拍(ビート)は、音楽における基本的な時間単位で、まるで心臓の鼓動のように、等しい間隔で「トン、トン、トン、トン…」と刻まれるものです。私たちが手拍子で「イチ、ニ、サン、シ」と数えるとき、その「イチ」や「ニ」の一つ一つが拍にあたります。
そして、この拍の速さのことを「tempo(テンポ)」と言います。テンポはよく「BPM(Beats Per Minute:1分間に何回拍を打つか)」という単位で表されます。BPM60なら1秒に1回、BPM120なら1秒に2回拍を打つ速さです。
メトロノームはリズム感の強い味方!
「Metronome(メトロノーム)」という道具を知っていますか?これは、設定したテンポ(速さ)で、正確に「カチ、カチ、カチ…」と拍を刻んでくれる、リズム練習の強い味方です。
昔は振り子式のものが主流でしたが、今はスマートフォンのアプリなど、電子式のものが手軽に使えます。このサイトでも、下に簡単なメトロノームアプリを用意しました。メトロノームを使って練習することで、正確なリズム感を身体に覚え込ませることができるんです。
かんたんメトロノームアプリ
下のメトロノームで、まずは拍を感じてみましょう。スライダーで好きなテンポ(BPM)に合わせ、「スタート」ボタンを押すと音が鳴り始めます。
テンポを設定してスタート!
メトロノームを使った基本練習
メトロノームの準備ができたら、さっそく練習を始めましょう!
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聴いて、手拍子で合わせる:
まずはメトロノームの音をよーく聴きます。そして、その「カチッ」という音とぴったり同じタイミングで手拍子をしてみましょう。最初はゆっくりしたテンポ(BPM60~80くらい)から始めるのがおすすめです。
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声に出して数えながら:
手拍子に慣れてきたら、「イチ、ニ、サン、シ、イチ、ニ、サン、シ…」と声に出して数えながら、その声と手拍子がメトロノームの音と合うように練習します。
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色々なテンポに挑戦:
ゆっくりしたテンポで正確に合わせられるようになったら、少しずつテンポを上げてみましょう(BPM90、100、120など)。逆に、とても遅いテンポ(BPM40~50)で拍の間を正確に感じる練習も効果的です。
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体全体でリズムを感じる:
手拍子だけでなく、足で軽くステップを踏んだり、膝を曲げ伸ばししたり、首を軽く振ったりと、体全体を使ってリズムを感じてみましょう。音楽に合わせて自然に体が動くような感覚です。
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簡単な言葉や歌で合わせてみる:
「あー、あー、あー、あー」と、メトロノームの拍に合わせてまっすぐ声を出してみましょう。慣れてきたら、知っている簡単な童謡などを、拍を意識しながら歌ってみるのも良い練習です。
練習のポイント
- 毎日少しずつでもOK: 長時間まとめてやるよりも、毎日5分でも10分でも良いので、コツコツ続けることが大切です。
- 「正確さ」を意識する: メトロノームの音と自分の手拍子や声が、本当にぴったり合っているか、常に意識しましょう。ズレを感じたら、すぐに修正するクセをつけます。
- 楽しむことを忘れずに!: 難しく考えすぎず、ゲーム感覚で楽しんで取り組むのが長続きのコツです。
メトロノームは、最初は少し堅苦しく感じるかもしれませんが、慣れてくるとあなたのリズム感を飛躍的に向上させてくれる最高のパートナーになります。正確なリズムを身につけて、もっとノリノリでかっこいい歌を目指しましょう!