第1章 第10節: 「持ってるよ!」って言いたい ~動詞 "havi" を使ってみよう~
"havi" ってどんな動詞? ~宝箱を開けるカギ!~
みんな、自分の好きなものや大切なもの、色々「持っている」よね?「私はネコを飼っています(持っています)」とか「彼は新しい自転車を持っています」とか。英語の "have" や "has" にあたる、この「持つ」「持っている」を表すのが、エスペラント語の動詞 havi (ハーヴィ) だよ!
havi を使えるようになると、自分の持ち物について話したり、誰が何を持っているか尋ねたりできるようになるんだ。まるで、自分の宝箱の中身を友達に見せてあげるみたいに、会話がもっと楽しくなるよ!
"havi" の現在の形も、やっぱり一つだけ!
前に習った動詞 "esti" (~です) が、主語に関わらずいつも estas だったのを覚えているかな? なんと、この havi も同じように、とっても親切なんだ!
いつも havas (ハーヴァス) なんだ!
「私」が持っていても、「彼」が持っていても、「それら」が持っていても、ぜーんぶ havas でOK!エスペラント語の動詞のルールは、本当に学習者に優しいよね。これなら、すぐにでも使えそう!
例を見てみよう:
- Mi havas libron. (ミ ハーヴァス リブロン) - 私は本を持っています。
- Vi havas aŭton. (ヴィ ハーヴァス アゥトン) - あなたは車を持っています。
- Li havas hundon. (リ ハーヴァス フンド) - 彼は犬を飼っています。
- Ŝi havas tempon. (シ ハーヴァス テンポン) - 彼女は時間があります。
- Ni havas ideon. (ニ ハーヴァス イデーオン) - 私たちはアイデアがあります。
- Ili havas multajn amikojn. (イリ ハーヴァス ムルタイン アミーコイ) - 彼らはたくさんの友達がいます。
ほら、全部 havas だね!でも、例文の単語の最後に -n や -jn がついているのに気づいたかな?これについて少し説明するね。
ちょこっと秘密の呪文? 「~を」の印 -n
「私は本を持っています」の「本を」みたいに、動詞の「対象」になる言葉(目的語って言うんだ)には、エスペラント語では特別な印として、最後に -n をつけることが多いんだ。これを「対格(たいかく)」または「アクーザティーヴォ」って言うよ。
例えば:
- libro (本) → libron (本を)
- aŭto (車) → aŭton (車を)
- hundo (犬) → hundon (犬を)
複数形のときは -j の後に -n をつけて -jn になるんだ (例: amikoj → amikojn)。
この -n はエスペラント語の大きな特徴で、言葉の順番が比較的自由になっても意味が分かりやすくなる、とっても便利な魔法なんだ!詳しいことはA2レベルでじっくり勉強するから、今は「へぇ、havas で何かを持つときは、持たれるものに -n がつくことがあるんだな」くらいに覚えておけば大丈夫だよ!
"havas" を使って文を作ってみよう!
肯定文 (「~は~を持っています」)
作り方: [主語] havas [名詞の対格形 -n].
Mi havas belan floron.
私は美しい花を持っています。
(bela - 美しい、floro - 花。形容詞も名詞に合わせて -n がつくよ! belan floron)
La knabo havas novan pilkon.
その男の子は新しいボールを持っています。
(knabo - 男の子、nova - 新しい、pilko - ボール。→ novan pilkon)
疑問文 (「~は~を持っていますか?」)
作り方: Ĉu [主語] havas [名詞の対格形 -n]?
Ĉu vi havas fraton?
あなたは兄弟がいますか? (直訳:兄弟を持っていますか? frato - 兄弟)
Respondo: Jes, mi havas unu fraton. (はい、私には一人の兄弟がいます。 unu - 1)
「何を持っていますか?」と聞きたいときは、Kio (何) の対格形 Kion (キーオン - 何を) を使うよ。
作り方: Kion [主語] havas?
Kion vi havas en via sako?
あなたはカバンの中に何を持っていますか? (en via sako - あなたのカバンの中に)
Respondo: Mi havas libron kaj pomon. (本とリンゴを持っています。)
否定文 (「~は~を持っていません」)
作り方: [主語] ne havas [名詞の対格形 -n].
Ŝi ne havas monon.
彼女はお金を持っていません。 (mono - お金)
Ili ne havas problemon.
彼らは問題を持っていません(問題ありません)。 (problemo - 問題)
"havi" で広がる表現の世界
havas を使えるようになると、「~歳です」(Mi havas dek jarojn. - 私は10歳です)、 「時間がある/ない」(Mi havas tempon. / Mi ne havas tempon.) 、「~という考えがある」(Mi havas ideon.) など、自分のことや周りのことをもっと豊かに表現できるようになるよ。
自分の持ち物や、自分に関することを伝えられるようになるのは、とっても嬉しいことだよね!これが、言葉を学ぶ楽しさの一つだよ。