ページ137 `be to`構文の「運命」

人の力では変えられない結末を表す

A Fateful Journey (運命の旅)

The young explorer set out on a journey. He was to discover a lost city, but he didn't know it yet. He was to face many dangers along the way. He was brave, but he was never to return to his homeland. His name was to be remembered for centuries.

He was to discover a lost city.
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"He was..." (彼は〜運命だった…)
→ "...to discover a lost city." (失われた都市を発見するという)

ネイティブの感覚

(復習)`be to`構文の「運命」の用法です。「彼は失われた都市を発見することになっていた」という、後から振り返って、まるで予め決まっていたかのような運命を語る、物語的な表現です。`He would discover...`と似ていますが、`was to`の方がよりフォーマルで、変えられない運命のニュアンスが強いです。

He was to face many dangers.
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"He was..." (彼は〜運命だった…)
→ "...to face many dangers." (多くの危険に直面するという)

ネイティブの感覚

これも「運命」の用法です。「彼は多くの危険に直面することになっていた」。これから起こる試練が、彼の旅路において避けられない運命であったことを示唆しています。物語の語り手が、登場人物の未来を知っているかのような視点で語る際に効果的です。

He was never to return to his homeland.
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"He was never..." (彼は決して〜運命ではなかった…)
→ "...to return to his homeland." (故郷へ帰るという)

ネイティブの感覚

(復習)`never`を伴うと、「決して〜することはなかった」という、悲劇的で変えられない運命を強く示します。「故郷へ帰る」という未来が、彼の運命には決して向かう(→)ことのない道筋であった、というニュアンスです。

His name was to be remembered for centuries.
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"His name was..." (彼の名は〜運命だった…)
→ "...to be remembered..." (記憶されるという)

ネイティブの感覚

「運命」の用法と受動態の組み合わせです。「彼の名前」は「記憶される」側なので`to be remembered`となります。「彼の名前が何世紀にもわたって記憶される」ということが、彼の運命として定められていた、という、英雄譚の締めくくりにふさわしい壮大な表現です。