3段階の距離を表す指示詞 (este, ese, aquel)

HOME 名詞句 前へ 次へ

3段階の距離を表す指示詞 (este, ese, aquel)

「これ」「それ」「あれ」を使い分け、話し手からの距離感を示しましょう。

英語より細かい、スペイン語の「指差し」

英語の `this` (これ) / `that` (あれ) にあたるのが、スペイン語の「指示詞」です。スペイン語では、この指差しが以下の2つの点で、より細かくなります。

  1. 話し手からの距離が「これ (近い)」「それ (少し遠い)」「あれ (遠い)」の3段階ある。
  2. 後ろに来る名詞の「性」と「数」に合わせて、形が変化する

覚える形は増えますが、使いこなせると非常に豊かな表現が可能になります。

① `este` グループ(これ):話し手の近く

話し手の手元にあるものや、すぐ近くにあるものを指します。英語の `this` / `these` に相当します。

男性・単数este libro (この本)
女性・単数esta casa (この家)
男性・複数estos libros (これらの本)
女性・複数estas casas (これらの家)

② `ese` グループ(それ):聞き手の近く、または少し離れて

聞き手の近くにあるものや、話し手から少し離れたものを指します。会話で最もよく使われる指示詞です。

男性・単数ese libro (その本)
女性・単数esa casa (その家)
男性・複数esos libros (それらの本)
女性・複数esas casas (それらの家)

③ `aquel` グループ(あれ):両者から遠く

話し手と聞き手の両方から遠く離れたものを指します。また、「あの頃」のように、時間的に遠い過去を指すときにも使われます。

男性・単数aquel libro (あの本)
女性・単数aquella casa (あの家)
男性・複数aquellos libros (あれらの本)
女性・複数aquellas casas (あれらの家)

まとめ

スペイン語の指示詞は、①話し手との距離(este/ese/aquel)と、②名詞の性・数(-o/-a/-os/-as)という2つの軸で形が決まります。まずは自分の近くの `este` と、少し離れた `ese` の使い分けからマスターしましょう。