「〜すること」を表す不定詞の名詞的用法

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「〜すること」を表す不定詞の名詞的用法

スペイン語では「動詞の原形」そのものが、名詞として大活躍します。

「行動」を名詞にする主役は「不定詞」

英語では、`reading` のように `-ing` 形(動名詞)が「〜すること」という意味の名詞の役割を果たしました。スペイン語では、その役割を主に「不定詞(動詞の原形)」が担います。

`leer` (読む), `viajar` (旅行する), `comer` (食べる) といった動詞の原形そのものが、巨大な名詞のカタマリとなり、文の主語や目的語になるのです。これはスペイン語の非常に重要で便利な特徴です。

① 主語 (S) になる不定詞

「〜することは…です」と言いたいとき、不定詞をそのまま文の主語として使うことができます。不定詞が主語になる場合、その「行動」全体を「ひとつのこと」と見なすため、動詞は常に単数形で扱われます。

② 動詞の目的語 (O) になる不定詞

`querer` (〜したい), `poder` (〜できる), `saber` (〜できる/〜する方法を知っている), `decidir` (〜することを決める) といった、多くの動詞の目的語として「〜すること」を置くことができます。

③ 前置詞の後ろは、必ず不定詞!

これはスペイン語文法の絶対的なルールのひとつです。`para` (〜のために), `de` (〜の), `sin` (〜なしに), `antes de` (〜する前に), `después de` (〜した後に) といった前置詞の後ろに動詞の動作を続けたいときは、必ず不定詞の形にします。

💡 英語では `Thank you for helping` のように `-ing` 形でしたが、スペイン語では `Gracias por ayudar` のように不定詞になる、という違いをしっかり覚えましょう。

まとめ

スペイン語で「〜すること」という名詞句を作りたいとき、主役となるのは「不定詞」です。特に「前置詞の後ろは不定詞」というルールは、あらゆる場面で登場するので、体に染み込ませましょう。これで「行動」を自在に文の部品として扱えるようになりました。