不定詞句:「〜すべき」を表す

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名詞に「用途」や「これからすべきこと」という未来の情報を付け加えます。

不定詞も名詞を修飾できる?

第一章で、不定詞(動詞の原形)が「〜すること」という名詞になることを見ました。実は、不定詞にはもう一つ、限定的ではありますが、名詞を後ろから修飾して「〜するための」「〜すべき」という意味を加える、形容詞のような働きもあります。

英語の `I have homework to do.` (私にはやるべき宿題がある) という表現に近いですが、スペイン語では少し形が異なります。

基本の形:`名詞` + `que` / `por` + `不定詞`

英語のように「名詞 + to do」と直接つながることは稀で、多くの場合、`que` や `por` といった接続的な言葉を間に挟むのが一般的です。

① `... que + 不定詞` (〜すべき)

これは `tener que + 不定詞` (〜しなければならない) という義務の表現から `tener` が省略されたような形で、「〜すべきこと」「〜することがある」という意味になります。日常会話で非常によく使われる、重要なパターンです。

② `... por + 不定詞` (まだ〜されていない)

`estar por + 不定詞` の形で、「まだ〜されていない」「これから〜されるべき」という未完了の状態を表します。

③ `... para + 不定詞` (〜するための)

名詞の「目的」や「用途」を明確に示します。「〜するための(名詞)」という意味になります。

まとめ

不定詞が形容詞として名詞を修飾する用法は、英語ほど多くはありません。しかし、`... que hacer` (すべきこと)`... por hacer` (まだしていないこと) といった形は、非常に頻繁に使われる重要な表現です。これらの決まったパターンをマスターして、表現の幅を広げましょう。