名詞に「動き」の飾り付けをして、生き生きとした情景を描写します。
「現在分詞」とは? 形容詞の働きをする進行形
これまでは `rojo` (赤い) や `grande` (大きい) といった、静的な「状態」を表す形容詞を見てきました。ここからは、名詞に「〜している」というダイナミックな「動き」を付け加える方法を学びます。その主役が「現在分詞 (Gerundio)」です。
現在分詞は、動詞の進行形 (`estoy hablando`) でもおなじみの `-ando` / `-iendo` の形です。これが形容詞として、名詞を後ろから修飾する働きをします。
現在分詞の作り方(復習)
動詞の語幹に、活用の種類に応じて以下の語尾をつけます。
- -ar動詞 → -ando (例: `hablar` → `hablando` 話している)
- -er, -ir動詞 → -iendo (例: `comer` → `comiendo` 食べている / `vivir` → `viviendo` 住んでいる)
💡 `leer` → `leyendo`, `dormir` → `durmiendo` のような不規則な形もありますが、ここではまず基本的な働きに集中しましょう。
使い方:名詞の後ろから修飾する
現在分詞が、他の言葉を伴って2語以上の句になると、名詞の後ろに置かれて「〜している(名詞)」という意味の形容詞句になります。これにより、文がより具体的で、情景が目に浮かぶようになります。
英語の "-ing" との決定的な違い
英語では `a sleeping baby` のように、-ing形が1語で名詞の前に置かれることがありました。しかし、スペイン語の現在分詞は、このような使い方は原則としてできません。
- 英語: a running man (走っている男性)
- スペイン語 (間違い): un corriendo hombre
- スペイン語 (正しい): un hombre que corre (関係詞節) または un hombre corriendo (現在分詞句)
スペイン語で「〜している」と名詞を修飾したいときは、関係詞節を使うか、このページで学んでいるように名詞の後ろに現在分詞句を置くのが基本です。
まとめ
現在分詞句は、名詞に「今、まさに〜している」というライブ感を加えるための、非常に便利な飾り付けです。常に「名詞の後ろから修飾する」というルールをしっかり守りましょう。次回は、これと対になる「〜された」という意味を表す「過去分詞」の形容詞的用法を学びます。