スペイン語のリズムと正確さを生み出す、最も重要なルールです。
絶対に避けて通れない「性数一致」
第一章でも触れましたが、この「性数一致」、つまり「形容詞は、修飾する名詞の性・数に合わせて語尾を変化させる」というルールは、スペイン語の文法全体を貫く、最も重要な心臓部です。この第二章のスタートにあたり、改めてそのルールを徹底的に確認し、さらに細かいパターンを学んでいきましょう。
基本ルールのおさらい
① `-o` で終わる形容詞 → 4つの形に変化
基本形が `-o` で終わる形容詞(例: `bonito` きれいな)は、名詞に合わせて語尾が `o, a, os, as` と4つの形に変化します。
② `-e` や子音で終わる形容詞 → 2つの形に変化
基本形が `-e` (例: `interesante` 面白い) や子音 (例: `fácil` 簡単な) で終わる形容詞は、性の区別はなく、数によってのみ `-s` や `-es` がつきます。
少し特別な変化をする形容詞
基本は上記ですが、語尾によって少し特別な変化をするグループもいます。
- `-or`, `-ón`, `-án`, `-ín` で終わる形容詞: 女性形は `-a` をつけます。
例: `trabajador` (勤勉な) → `trabajadora`, `trabajadores`, `trabajadoras` - 国籍を表す形容詞(子音終わり): 女性形は `-a` をつけます。
例: `español` (スペインの) → `española`, `españoles`, `españolas` / `japonés` → `japonesa`, `japoneses`, `japonesas`
複数の名詞を一つの形容詞で修飾する場合
もし修飾する名詞に「男性名詞」と「女性名詞」が混ざっていたら、形容詞はどうなるでしょう?答えは、「男性複数形」になります。スペイン語では、男性形がグループを代表するのです。
まとめ
形容詞の性数一致は、スペイン語のリズムそのものです。名詞を見たら、その「性」と「数」を即座に判断し、後ろに続く形容詞の語尾を合わせる。この思考の反射神経を鍛えることが、流暢なスペイン語への鍵となります。