場所の副詞①:「ここ」「そこ」「あそこ」の使い分け

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場所の副詞①:「ここ」「そこ」「あそこ」の使い分け

動作の舞台を設定する、基本的な単語を徹底的にマスターします。

スペイン語の「場所」は3段階の距離で考える

「様態 (どのように)」の次は、動作が行われる「場所 (どこで)」を示す副詞の世界へ進みます。その第一歩として、話し手からの距離を示す3つの基本的な副詞 `aquí`, `ahí`, `allí` を学びます。

英語の `here` (ここ) / `there` (そこ) の2段階と違い、スペイン語では3段階で距離を捉えるのが特徴です。これは、指示詞 `este` / `ese` / `aquel` と連動しています。

  1. `Aquí`: ここ (話し手のすぐ近く、手の届く範囲。`este` と同じエリア)
  2. `Ahí`: そこ (聞き手の近く、または両者から少し離れた場所。`ese` と同じエリア)
  3. `Allí`: あそこ (両者から遠く離れた場所。`aquel` と同じエリア)

① `Aquí` の使い方 (ここに、こちらに)

話し手のパーソナルスペース。「今、私がいるこの場所」という感覚です。ラテンアメリカでは `acá` も同じ意味でよく使われます。

② `Ahí` の使い方 (そこに、そちらに)

聞き手のいる場所や、会話の中で少し離れた場所を指します。日常会話で最も頻繁に使われる「そこ」です。

③ `Allí` の使い方 (あそこに、あちらに)

話し手と聞き手の両方から、物理的にも心理的にも遠い場所を指します。ラテンアメリカでは `allá` も同じ意味でよく使われます。

まとめ

`aquí` (これ), `ahí` (それ), `allí` (あれ) の3段階の距離感を、指示詞 (`este`, `ese`, `aquel`) とセットでイメージすることが、マスターへの近道です。まずはこの3つの基本的な副詞の使い分けに慣れましょう。次回は、前置詞句を使った、より具体的な場所の表現を見ていきます。