様態の副詞②:"-mente" を使わない仲間たち
毎日使う重要な副詞には、特別な形を持つものがあります。
`-mente` に頼らない、重要な副詞
前回、副詞は「形容詞の女性形 + `-mente`」で作るのが基本だと学びました。しかし、日常会話で非常によく使われる副詞の中には、そのルールに従わない、特別な形を持つものや、形容詞と同じ形のまま副詞として使えるものが存在します。これらは数が少ないので、一つずつ確実に覚えていきましょう。
① 最重要の不規則ペア:`bien` (良く) と `mal` (悪く)
英語で `good` の副詞が `well` になるように、スペイン語でも `bueno` (良い) と `malo` (悪い) には、特別な副詞の形があります。これが `bien` と `mal` です。使用頻度が非常に高い、最重要の副詞です。
② 形容詞と同じ形のまま副詞になる単語
`rápido` (速い), `lento` (遅い), `duro` (固い/熱心に) など、一部の形容詞は `-mente` をつけずに、その形のまま「〜く、〜に」という意味の副詞として使うことができます。特に会話では、こちらの形が好まれることも多いです。
`rápido` vs `rápidamente` どう違う?
多くの場合、意味の大きな違いはありませんが、`-mente` がつくと、より「どのように」という方法や様子を丁寧に描写する響きがあり、少しフォーマルに聞こえます。形容詞と同じ形は、より直接的で会話的な響きがあります。初心者のうちは、どちらを使っても大丈夫ですので、心配しすぎずに、まずは `bien` と `mal` をしっかり覚えることから始めましょう。
まとめ
様態の副詞の世界では、`-mente` という大きなルールと、`bien`/`mal` という重要な例外が二つの柱です。まずはこの二つをしっかり区別し、使いこなせるようになることを目指しましょう。