第3回:もっと詳しく説明しよう! 〜形容詞と名詞の一致〜
¡Hola de nuevo! (オラ デ ヌエボ! またこんにちは!)
前回はestarと冠詞を学び、「どこに何があるか」を言えるようになりました。今回は、人やモノの様子をより詳しく説明するための「形容詞」をマスターしましょう。
「大きい」「赤い」「美しい」といった言葉ですね。スペイン語の形容詞には、これまで学んだ「名詞の性・数」が深く関わってきます。ここを乗り越えれば、表現力が一気に豊かになりますよ!
形容詞の基本ルール:名詞の後ろに置く!
英語では "a beautiful house" のように形容詞を名詞の前に置きますが、スペイン語では原則として名詞の後ろに置きます。これが一つ目の大きな特徴です。
la casa blanca
(その家 / 白い) → 「その白い家」
el coche rápido
(その車 / 速い) → 「その速い車」
最重要ルール:形容詞は名詞と「性・数」を一致させる!
ここが一番のポイントです。形容詞は、それが説明する名詞の性(男性/女性)と数(単数/複数)に合わせて、語尾の形を変えなければなりません。
原則:語尾が `-o` で終わる形容詞の場合
「かわいい、きれいな」という意味の bonito を例に見てみましょう。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
男性 | un chico bonito (一人のきれいな男の子) | unos chicos bonitos (何人かのきれいな男の子たち) |
女性 | una flor bonita (一輪のきれいな花) | unas flores bonitas (何本かのきれいな花たち) |
見ての通り、名詞に合わせて形容詞の語尾が `-o, -os, -a, -as` と変化していますね。
色々なタイプの形容詞
形容詞の語尾変化には、いくつかのパターンがあります。
パターン1:語尾が `-e` や子音で終わる形容詞 → 男女同形
語尾が `-e` や子音で終わる形容詞は、男女で形が変わりません。ラッキーですね!複数形にするときは `-s` または `-es` をつけます。
- grande (大きい): un problema grande (男性名詞), una ciudad grande (女性名詞)
- fácil (簡単な): un examen fácil (男性名詞), una lección fácil (女性名詞)
パターン2:国籍など → 女性形は `-a` をつける
国籍や、子音で終わる一部の形容詞は、女性形の場合に `-a` をつけます。
- español (スペインの): un hombre español (スペイン人男性), una mujer española (スペイン人女性)
- trabajador (勤勉な): un profesor trabajador (勤勉な男性の先生), una profesora trabajadora (勤勉な女性の先生)
`ser` / `estar` + 形容詞で文を作る
さあ、第1回・第2回で学んだ動詞と形容詞を組み合わせてみましょう!
`ser` + 形容詞:その人・モノの「本質的な特徴」を表します。
La casa es grande. (その家は大きいです。)
Mi hermano es alto. (私の兄は背が高いです。)
`estar` + 形容詞:その人・モノの「一時的な状態」を表します。
La sopa está caliente. (スープは(今)熱いです。)
Estoy muy cansada. (私はとても疲れています。 ※話者が女性)
今回のまとめ
第3回は、形容詞の重要なルールを学びました。
- 形容詞は、基本的に名詞の後に置く。
- 形容詞は、修飾する名詞の性・数に合わせて語尾が変化する(性数一致)。
これで身の回りのモノや人の特徴を、より詳しく説明できるようになりましたね。この「性数一致」の感覚は、スペイン語の根幹をなすとても大切なものです。たくさん例文に触れて慣れていきましょう。
次回はいよいよ、ser, estar以外の一般動詞の活用を学びます!お楽しみに!
復習アプリ
今回の重要単語と例文です。日本語を見て、スペイン語で言えるか挑戦してみましょう!