第16回:数えてみよう! 〜ロシア語の数字と名詞の形〜
Здравствуйте!
今回は、買い物、年齢、時間など、あらゆる場面で必須となる「数詞(数字)」の扱い方を学びます。ロシア語の数字は、数える数によって、後ろに続く名詞の「格」と「数(単数か複数か)」を支配するという、非常にユニークで重要なルールがあります。3つの黄金ルールを覚えれば、正しく数を数えられるようになりますよ。
数詞と名詞の格:3つの黄金ルール
数を数えるとき、後ろの名詞は数に応じて形を変えます。これがロシア語の数詞構文の核心です。
ルール①: 1 + 単数主格
「1」を意味する один は、形容詞のように性に合わせて один (男), одна (女), одно (中) と変化します。後ろの名詞は、単数の主格(基本の形)のままです。
例文
Здесь есть один стол. (ここに机が一つあります。)
У меня есть одна сестра. (私には姉妹が一人います。)
ルール②: 2, 3, 4 + 単数生格
「2,3,4」の後ろでは、名詞は単数の生格になります。複数形ではないことに注意してください。
※2は性に合わせて два (男・中), две (女) と使い分けます。
例文で比較しよう
Здесь стоят два стола. (ここに机が二つあります。) - `стол` (男)の単数生格
У меня есть две сестры. (私には姉妹が二人います。) - `сестра` (女)の単数生格
В комнате четыре окна. (部屋には窓が四つあります。) - `окно` (中)の単数生格
ルール③: 5以上 + 複数生格
「5」以上の数字(...1, ...2, ...3, ...4で終わる場合を除く)の後ろでは、名詞は複数の生格になります。複数生の作り方は複雑なので、まずは「形が変わる」ことだけ認識しましょう。
例文で比較しよう
Здесь стоят пять столов. (ここに机が五つあります。) - `стол`の複数生格
Я знаю шесть слов. (私は六つの単語を知っています。) - `слово`の複数生格
В книге сто страниц. (その本には100ページあります。) - `страница`の複数生格
今回のまとめ
ロシア語の数え方は、名詞の格変化と密接に結びついています。
- 1 の後は「単数主格」
- 2, 3, 4 の後は「単数生格」
- 5 以上の後は「複数生格」
特にルール②は特徴的です。この3つのルールを意識して、身の回りのものを数える練習をしてみましょう。