第19回:自分自身を〜する動詞 〜再帰動詞 `-ся` の使い方〜
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ロシア語の動詞を見ていると、語尾に -ся や -сь が付いているものがあることに気づいたかもしれません。これが「再帰動詞」の目印です。この `-ся` は、もともと「自分自身を」という意味の代名詞が動詞と合体したもので、動作が主語自身に向かうことを表します。「顔を洗う」「服を着る」といった日常動作から、「学ぶ」「始まる」といった重要な動詞まで、幅広く使われる便利な形です。
再帰動詞の作り方と活用
作り方も活用も、実はとてもシンプルです。普通の動詞の最後に -ся を付けるだけ。ただし、活用した後の語尾が母音の場合は -сь になります。
`умывать` (洗う) と `умываться` (顔を洗う) の比較
普通の動詞 (`умывать`) | 再帰動詞 (`умываться`) | |
---|---|---|
Я (私) | умываю | умываюсь (語尾が母音なので-сь) |
Ты (君) | умываешь | умываешься (語尾が子音なので-ся) |
Он (彼) | умывает | умывается |
再帰動詞の主な使い方
① 再帰:「自分自身を〜する」
動作が自分自身に返ってくる、文字通りの再帰的な意味です。
例文
Я умываюсь каждое утро. (私は毎朝、顔を洗います。)
Он быстро одевается. (彼は素早く服を着ます。)
② 本質的に再帰的な動詞:「学ぶ」「始まる」など
常に`-ся`の形で使われる動詞もたくさんあります。これらは単語としてそのまま覚えましょう。
- учиться (ウチーッツァ / 学ぶ)
- заниматься (ザニマーッツァ / 勉強する、従事する)
- начинаться (ナチナーッツァ / 始まる) / заканчиваться (ザカンチヴァッツァ / 終わる)
例文
Я учусь в университете. (私は大学で学んでいます。)
Урок начинается в 9 часов. (授業は9時に始まります。)
③ 感情を表す `нравиться`:「気に入る」
「〜が好きだ」という感情を表す нравиться (ンラーヴィッツァ)は、スペイン語の`gustar`と同じように、特別な構文で使われます。気に入った「人」は与格、「モノ」が主語になります。
Мне нравится эта книга. (私はこの本が気に入っています。)
Ему нравятся русские фильмы. (彼はロシア映画が気に入っています。) - `фильмы` (複数)に合わせて動詞も複数形に
今回のまとめ
- 再帰動詞は、動詞の語尾に `-ся` (子音の後) か `-сь` (母音の後) を付けて作る。
- 「自分自身を〜する」という再帰的な意味のほか、「学ぶ」「始まる」など、常に`-ся`が付く動詞も多い。
- `Мне нравится...` (私は〜が気に入っている)は超重要構文。