第7回:「誰に?」を伝える与格 〜年齢と нравиться の構文〜

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第7回:「〜に」あげる・「〜に」必要 〜与格の役割〜

Здравствуйте!

今回は、6つの格の中でも「誰か」という、人や対象を指し示すのに重要な役割を持つ「与格(よかく)」を学びます。「友達電話する」「私は時間が必要だ」「彼30歳です」といった、一見バラバラに見える表現が、ロシア語ではこの「与格」という一つのルールで繋がっています。この感覚を掴むのがポイントです。

与格の作り方(単数名詞)

名詞が「〜に」という意味になるとき、語尾が以下のように変化します。

例文で格変化を比較しよう

Это Антон. (これはアントンです。) → Я звоню Антону. (私はアントン電話します。) - `Антон` (男) → `Антону`

Это Анна. (これはアンナです。) → Я пишу письмо Анне. (私はアンナ手紙を書きます。) - `Анна` (女) → `Анне`

与格の使い方①:間接目的語「〜に」

`звонить` (電話する), `давать` (あげる), `помогать` (助ける) といった、動作の対象となる「〜に」を必要とする動詞と一緒に使われます。

例文で間接目的語を比較しよう

Я помогаю другу. (私は男友達手を貸します。)

Я помогаю подруге. (私は女友達手を貸します。) - `подруга` (女) → `подруге`

与格の使い方②:必要・義務の構文

`нужно` (ヌージナ) や `надо` (ナーダ) という言葉を使って、「[与格] + нужно/надо + 動詞の原形」の形で「〜は…する必要がある」という意味を表します。

例文で必要・義務の表現を比較しよう

Мне надо идти. (私には行く必要があります。→ 私は行かなければなりません。)

Тебе нужно отдохнуть. (君には休むことが必要だ。→ 君は休むべきだ。)

Студенту нужно учиться. (学生には勉強することが必要だ。)

与格の使い方③:年齢

年齢を言うとき、「〜歳です」の「〜」にあたる主語が与格になります。

Мне 25 (двадцать пять) лет. (私は25歳です。)

Ивану 30 (тридцать) лет. (イワンは30歳です。)


今回のまとめ

  1. 与格は「〜に」という対象を表すのが基本の役割。
  2. 男性・中性名詞は`-у`、女性名詞は`-е`に語尾が変化するのが基本。
  3. `Мне нужно...` (私には〜が必要だ) や `Мне ... лет` (私は〜歳だ) といった重要構文で使われる。

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