応用編 第41回:ニュアンスを使い分ける!〜似て非なる動詞たち〜
Здравствуйте!
ロシア語の学習が進んでくると、日本語に訳すと似ているけれど、ネイティブが明確に使い分けている単語に出会います。今回は、特に学習者が混同しやすい「似て非なる動詞」のペアやグループを取り上げ、そのニュアンスの違いを徹底的に比較します。この微妙な違いを理解し、使い分けることが、中級から上級へとステップアップするための鍵となります。
学ぶ・教える系:`учить`, `изучать`, `учиться`, `заниматься`
4つの動詞の使い分け
- учить: (何を) 暗記する、単語や詩などを覚える。または、(誰を) 教える。
- изучать: (学問などを) 深く、体系的に研究・学習する。
- учиться: (場所で) 学ぶ、(状態として) 学生である。具体的な目的語はとらない。
- заниматься: (〜に) 取り組む、勉強する。スポーツなどにも使う。
Я учу новые слова. (私は新しい単語を覚えています。)
Он изучает русскую историю в университете. (彼は大学でロシアの歴史を研究しています。)
Моя сестра учится в школе. (私の妹は学校で学んでいます。)
Я занимаюсь русским языком каждый день. (私は毎日ロシア語の勉強に取り組んでいます。)
見る系:`смотреть` vs `видеть`
2つの「見る」の使い分け
- смотреть (不完了) / посмотреть (完了): 意識して、意図的に「見る」。英語の watch, look at に近い。
- видеть (不完了) / увидеть (完了): 視界に自然と「入ってくる」、見える。英語の see に近い。
Я смотрю телевизор. (私はテレビを(意識して)見ています。)
Я вижу большое здание. (私は大きな建物が(自然と)見えます。)
Ты видел вчерашний матч? (昨日の試合、見た?)
聞く系:`слушать` vs `слышать`
2つの「聞く」の使い分け
- слушать (不完了) / послушать (完了): 意識して、注意して「聞く」。英語の listen to に近い。
- слышать (不完了) / услышать (完了): 音が自然と「耳に入ってくる」、聞こえる。英語の hear に近い。
Я люблю слушать классическую музыку. (私はクラシック音楽を(好んで)聴くのが好きです。)
Говорите громче, я вас плохо слышу. (もっと大きな声で話してください、よく聞こえません。)
Я услышал странный шум. (私は奇妙な物音を(ふと)聞いた。)
今回のまとめ
単語の基本的な意味だけでなく、その使われ方やニュアンスに注意を払うことが、言語学習が中級以上に進むにつれて重要になります。今回学んだ動詞の使い分けは、その第一歩です。たくさんの例文に触れ、ネイティブの感覚を少しずつ自分のものにしていきましょう。