第32回:過去の動作を表す形容詞 〜過去能動形動詞〜

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中級編 第32回:過去の動作を表す形容詞 〜過去能動形動詞〜

Здравствуйте!

前回は、「〜している」という進行中の動作を表す「現在能動形動詞」を学びました。今回はその続きとして、「〜した」という過去の動作を表す「過去能動形動詞」を学びます。「この本を書いた作家」「昨日来た学生」のように、過去の行為者を説明するのに使われます。ここでも、動詞のアスペクト(体)が重要な役割を果たします。

過去能動形動詞の作り方

過去能動形動詞は、動詞の過去形から作られます。作り方は非常にシンプルです。

  1. 動詞の過去形・男性単数の形を作る (例: `читал`, `написал`)
  2. 語尾の を取り除く (例: `чита-`, `написа-`)
  3. そこに、接尾辞 -вш- を付け、さらに形容詞の語尾 -ий, -ая, -ее, -ие を付ける。

※動詞の語幹が子音で終わる場合は `-ш-` を付けますが、まずは `-вш-` のパターンを覚えましょう。

例文で作り方を確認しよう

不完了体から:

читать (読む) → читалчитавший (読んでいた)

完了体から:

прочитать (読み終える) → прочиталпрочитавший (読み終えた)

使い方とアスペクト

過去能動形動詞も、普通の形容詞と同じく、修飾する名詞の性・数・格に合わせて変化します。そして、不完了体と完了体のどちらから作るかで、ニュアンスが変わります。

例文でアスペクトの違いを比較しよう

不完了体: 過去のある時点で「〜していた」

Студент, читавший книгу в библиотеке, – мой друг. (図書館で本を読んでいた学生は、私の友達です。)

完了体: 過去に「〜し終えた」「〜した」

Студент, прочитавший эту книгу, хорошо сдал экзамен. (この本を読み終えた学生は、試験に良く合格した。)


Это писатель, написавший этот роман. (これがこの小説を書いた作家です。) - `написать`(完了体)から

Человек, пришедший вчера, был мой дядя. (昨日来た人は、私の叔父でした。) - `прийти`(完了体)から


今回のまとめ

  1. 過去能動形動詞は「〜した」という過去の動作を表す形容詞。
  2. 動詞の過去形から `-л` を取り、`-вш-` + 形容詞語尾を付けて作るのが基本。
  3. 不完了体から作れば「〜していた」、完了体から作れば「〜し終えた」というニュアンスになる。

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