04-02: どんな曲を選べばいいの?~自分に合った曲の見つけ方~
マイクの使い方もバッチリ!さあ、次はいよいよカラオケで「何を歌うか?」を決める番ですね。曲選びは、カラオケの楽しさを左右するとても重要なポイントです。そして実は、上達のスピードや、目標の100点に近づけるかどうかにも大きく関わってくるんですよ。
「とりあえず好きな曲を歌えばいいんじゃない?」と思うかもしれません。もちろん、好きな曲を歌うのは素晴らしいことです!でも、「好きな曲」が必ずしも「今の自分にとって歌いやすい曲」とは限りません。自分に合っていない曲を選んでしまうと、声が出なかったり、喉を痛めてしまったり、なかなか上達を実感できなかったり…なんてことも。
このページでは、あなたのレベルや目的に合った曲を見つけるための、いくつかの大切なpoint(ポイント)をご紹介します。
ポイント1:自分のVocal Range(ボーカル・レンジ:声域)を知ろう!
まず一番大切なのが、自分の声が楽に出せる音の高さの範囲(=声域)を知ることです。曲にはそれぞれ使われている音の高さの範囲(曲の音域)があります。自分の声域に合わない、高すぎる音や低すぎる音がたくさん出てくる曲は、歌っていて苦しいだけでなく、喉に負担をかけてしまう原因にもなります。
自分の声域の簡単な調べ方
- スマートフォンアプリなどで「ピアノ鍵盤」や「音域チェック」といった機能があるものを使い、楽に「あー」と出せる一番低い音と一番高い音を確認してみましょう。(無理な声は含めません)
- 普段カラオケで歌う曲を思い出してみてください。「この曲は気持ちよく歌えるな」「この曲はサビが高すぎてキツイな」「この曲は低すぎて声が出ないな」と感じる曲はありませんか?それもあなたの声域を知るヒントになります。
- 最初は、あまり音域が広すぎない曲、特に自分の楽な声の高さ(中音域)が多く使われている曲を選ぶのがおすすめです。
Tip:カラオケにはキー(曲全体の高さ)を調整する機能がありますが、まずは原曲キーで自分に合う曲を探し、それをしっかり歌えるようになるのが上達への近道です。キー調整は、どうしても合わない場合の最終手段と考えましょう。
ポイント2:自分のレベルに合った曲を選ぶ
自分の今の実力に合った難易度の曲を選ぶことも大切です。いきなり難しい曲に挑戦するよりも、少しずつステップアップしていく方が、無理なく楽しく続けられます。
初心者さんにおすすめの曲の特徴
- 音域が比較的狭い:極端な高音や低音が少ない曲。
- メロディーがシンプル:音の動きが複雑でなく、覚えやすいメロディーラインの曲。
- リズムが分かりやすい:テンポが極端に速かったり、リズムが複雑に変化したりしない曲。
- 長く伸ばす音(ロングトーン)が多い曲:発声練習にもなり、音程や息のコントロールを確認しやすいです。
- (例:昔から歌われている童謡や唱歌、覚えやすいメロディーのJ-POPバラードなど)
ステップアップしたい人向けの曲の特徴
- 音域が広く、高音や低音に挑戦できる曲。
- メロディーやリズムに変化があり、歌いこなすのが楽しい曲。
- ビブラートやしゃくり、こぶしなどのテクニックを効果的に使える曲。
- 自分の得意な声質や声域、テクニックを存分に活かせる曲。
ポイント3:練習Purpose(パーパス:目的)に合わせた曲選び
特定の技術を上達させたい、苦手な部分を克服したい、という目的意識を持って曲を選ぶのも効果的な練習方法です。
- 高音を鍛えたい場合:自分の限界より少しだけ高い音が出てくる曲を選び、無理のない範囲で挑戦してみる。(ヘッドボイスやミックスボイスの練習)
- リズム感を養いたい場合:少しテンポの速い曲や、リズミカルな曲を選んで、しっかりリズムに乗る練習をする。
- 表現力を磨きたい場合:歌詞の内容が豊かで、感情移入しやすいバラードなどを選び、抑揚などを意識して歌ってみる。
- 苦手なテクニックの練習:例えばビブラートが苦手なら、ビブラートが効果的に使われている曲をお手本にして練習するなど。
- 好きなアーティストのコピー:憧れの歌手の歌い方を真似て(imitate:イミテイト、模倣する)、細かいテクニックやニュアンスを研究するのも非常に良い練習になります。
ポイント4:高得点を狙うための曲選び(採点機能向け)
カラオケの採点機能で高得点を目指す場合、少し戦略的な曲選びも有効です。採点機能は一般的に、以下の要素を重視する傾向があります。
- 音程の正確さ:メロディーラインが比較的単純で、音程が大きく跳躍したり細かく動いたりしない曲の方が、音程バーに合わせやすいことがあります。
- リズムの正確さ:リズムがはっきりしていて、テンポが安定している曲の方が、リズムに乗りやすく、ズレにくいです。
- ガイドメロディとの一致:カラオケのガイドメロディ(お手本のメロディー)をしっかり聴き、それに忠実に歌うことが高得点につながりやすいです。
- 加点要素のある曲:ロングトーンやビブラートをしっかり入れる箇所がある曲は、それらが評価されれば加点されやすいです。(採点の仕組みは次のページで詳しく!)
ただし!点数ばかりを気にして、自分が好きでもない曲や、歌っていて楽しくない曲ばかりを選ぶのは本末転倒です。点数はあくまでゲームの要素の一つとして楽しみ、まずは自分の歌を磨くことを大切にしましょう。
ポイント5:最終的には「歌いたい!」という気持ちを大切に
ここまで色々なポイントを挙げてきましたが、最終的に一番大切なのは、あなたが「この曲を歌いたい!」と心から思えるかどうかです。
どんなに自分に合っていると言われる曲でも、好きでなければ練習にも身が入りませんよね。逆に、少し難しい曲でも、大好きな曲であれば「絶対に歌えるようになりたい!」という強いmotivation(モチベーション:意欲)が湧いてきて、練習を頑張れるものです。
色々な曲にチャレンジしてみて、「これだ!」と思える自分の十八番(おはこ)を見つけていくのも、カラオケの大きな楽しみの一つです。自分のレパートリーが広がっていく喜びを感じてください。
自分に合った曲を見つけることは、カラオケをもっと楽しく、そしてあなたの上達を早めるための重要なステップです。「自分の声域」「レベル」「練習の目的」、そして「好き」という気持ち。これらのバランスを考えながら、あなただけの最高の選曲リストを作っていきましょう!