中級編:相手を敬う表現 〜尊敬語 `~(으)시-` の基本〜
안녕하세요!
今回は、韓国語のコミュニケーションにおいて絶対に欠かせない「敬語」の世界に入ります。韓国語の敬語は非常に発達しており、その中心となるのが、文の主語(お父さん、社長、先生など)を高める「尊敬語」です。その尊敬語を作るための魔法のパーツが、~(으)시- (ウシ/シ) です。これを使いこなすことが、円滑な人間関係を築くための第一歩となります。
尊敬の補助語幹 `~(으)시-` の作り方
作り方はシンプルです。動詞や形容詞の語幹と、文末の語尾の間に、この ~(으)시- を挟み込むだけです。パッチムの有無で形が変わります。
- 語幹にパッチムがない場合 → 語幹 + ~시-
- 語幹にパッチムがある場合 → 語幹 + ~으시-
例文で作り方を比較しよう
가다 (行く) → 가시다 (行かれる)
보다 (見る) → 보시다 (ご覧になる)
읽다 (読む) → 읽으시다 (お読みになる) - パッチム有
앉다 (座る) → 앉으시다 (お座りになる) - パッチム有
様々な語尾との組み合わせ
~(으)시- を付けた形を一つの新しい動詞のように考えて、それにこれまで学んだ様々な語尾を接続します。
例文で活用を学ぼう
ヘヨ体 (`~세요`): 最もよく使う尊敬の丁寧語です。
선생님, 어디에 가세요? (先生、どこに行かれますか?)
ハムニダ体 (`~십니다`): よりフォーマルな場面で使います。
사장님께서 책을 읽으십니다. (社長が本をお読みになります。)
過去形 (`~셨어요`):
어머니께서 어제 영화를 보셨어요. (お母様が昨日、映画をご覧になりました。)
特別な形の尊敬語
いくつかの基本的な動詞は、`~(으)시-` を付けるのではなく、全く別の単語に変化します。これらは必須暗記項目です。
- 있다 (いる) → 계시다 (いらっしゃる)
- 먹다 (食べる) / 마시다 (飲む) → 드시다 / 잡수시다 (召し上がる)
- 자다 (寝る) → 주무시다 (お休みになる)
- 죽다 (死ぬ) → 돌아가시다 (お亡くなりになる)
할아버지께서는 방에 계세요. (おじい様は部屋にいらっしゃいます。)
今回のまとめ
- 尊敬語は、動詞・形容詞の語幹に `~(으)시-` を挟んで作る。
- `~세요`(ヘヨ体), `~십니다`(ハムニダ体), `~셨어요`(過去形)のように、様々な語尾と結合する。
- `있다→계시다` のように、全く別の単語に変わる尊敬語もある。
主語が目上の人かどうかを常に意識し、自然に尊敬語が使えるようになることが、韓国語上達の大きな一歩です。