評論文対策問題 004
本文(抜粋)
人は、常に「正しさ」を求めて行動するとは限らない。
むしろ、ある種の「納得感」や「物語性」が、行動の根拠になることが多い。
論理的整合性に欠けていても、感情的にしっくりくる説明や物語のほうが人を動かす力を持つ。
だからこそ、現代においては「正しさ」よりも「共感」が重要視される場面が増えているのである。
【問題】
筆者の主張として最も適切なものを選べ。
- 人間は正しさを重視する存在であり、感情には左右されない。
- 行動の根拠としては、論理的説明よりも共感や物語が有効である。
- 物語性や共感に頼ることは、現代社会では無意味である。
- 論理的整合性がなければ、人は納得して行動できない。
- 正しさを求めることこそが、共感を生む唯一の道である。
【正解と解説】
正解:2
- 選択肢1:× 本文は「感情にしっくりくることが重要」としており、逆の主張。
- 選択肢2:◎ 「論理より共感・物語が人を動かす」という主張と一致。
- 選択肢3:× 無意味とは言っておらず、むしろ価値を認めている。
- 選択肢4:× 論理的整合性がなくても動かされると明言している。
- 選択肢5:× 「唯一の道」は極端。筆者はそうは言っていない。
選択肢を見抜くテクニック:
- 「正しさ」vs「共感」の対立軸を見抜けるか
- 断定的表現(唯一・絶対など)を疑う
語句説明:
物語性:筋道や背景がある説明の構造。感情に訴えやすく、人を納得させやすい。