評論文対策問題 002(再構成版)
本文(抜粋)
「多様性」が重視される現代において、私たちはしばしば異なる価値観や文化と出会う。
しかし、単にそれらを「受け入れる」ことと、「理解しようと努める」こととは大きく異なる。
表面的な寛容さの背後に、無関心やステレオタイプが潜んでいることもある。
真の意味での共生とは、違いを無視することではなく、違いに向き合い続ける姿勢にこそ宿る。
【問題】
筆者の考えとして最も適切なものはどれか。
- 多様性を受け入れるには、価値観の違いを軽視すべきである。
- 共生のためには、相手の文化や価値観に順応することが必要である。
- 異なる文化との共生には、相互理解を前提とした積極的な関与が求められる。
- 現代社会では、表面的な寛容さが多様性の尊重に不可欠である。
- 多様性は重要だが、無関心を貫くことで摩擦を避けるべきである。
【正解と解説】
正解:3
- 選択肢1:× 「軽視すべき」は筆者の主張と真逆。
- 選択肢2:× 「順応することが必要」とまでは言っていない。
- 選択肢3:◎ 筆者の主張と一致。「向き合う」「理解しようとする」姿勢を肯定している。
- 選択肢4:× 「表面的な寛容さ」を批判している。
- 選択肢5:× 無関心は共生の対極にあるとされている。
選択肢の見抜き方:
- 極端な表現(「〜すべき」「〜不可欠」)に要注意
- 本文のキーワードとの言い換え関係(「向き合う」⇔「積極的な関与」)を見抜く
語句説明:
ステレオタイプ:ある集団や人々に対する決まりきった見方。例:「○○人は〜だ」などの固定観念。