ドイツ語 入門編:「〜に」あげる・「〜に」とって 〜3格(与格)の使い方〜

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入門編:「〜に」あげる・「〜に」とって 〜3格(与格)の使い方〜

Guten Tag!

これまで、文の主語になる「1格」と、「〜を」という直接目的語になる「4格」を学びました。今回は、3つ目の格である「3格(与格)」をマスターします。これは、主に「〜に」と訳され、動作が向けられる相手(間接目的語)を表します。「私は彼本をあげる」のような文が作れるようになり、表現の幅が大きく広がります。

3格の形

名詞の性・数によって、冠詞や人称代名詞が以下のように変化します。

冠詞と人称代名詞の3格変化

定冠詞 (1格→3格)人称代名詞 (1格→3格)
男性der → demich → mir, du → dir, er → ihm
女性die → dersie → ihr
中性das → demes → ihm
複数die → den (...)-nwir → uns, ihr → euch, sie/Sie → ihnen/Ihnen

※複数の3格では、冠詞が`den`に、名詞の語尾に`-n`が付くのが特徴です。

3格の使い方

① 間接目的語「〜に」

geben (与える), schenken (贈る), zeigen (見せる) といった動詞と共に使われます。

例文

Ich gebe dem Mann das Buch. (私はその男性にその本をあげます。)

Er zeigt seiner Freundin die Fotos. (彼は彼の恋人にその写真を見せます。)

Kannst du mir bitte helfen? (どうか私を手伝ってくれますか?) - `helfen`(手伝う)は3格をとる動詞

② 特定の動詞の目的語

helfen (手伝う), danken (感謝する), gefallen (気に入る) などは、4格ではなく3格を目的語にとります。

Ich danke Ihnen. (あなたに感謝します。)

Das neue Auto gefällt mir sehr. (私はその新しい車がとても気に入っています。) - `gefallen`は主語がモノ、気に入った人が3格になる

③ 状態を表す「〜にとって」

挨拶の決まり文句で使われる、非常に重要な用法です。

Wie geht es Ihnen? (ご機嫌いかがですか?)

Es geht mir gut, danke. (元気です、ありがとう。)


今回のまとめ

  1. 3格(与格)は、主に「〜に」という間接的な対象を表す。
  2. 定冠詞は `dem`(男/中), `der`(女), `den`(複) に変化する。
  3. `helfen`, `danken`, `gefallen` など、3格を直接目的語にとる動詞がある。

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