入門編:「〜できる」「〜したい」を言おう 〜話法の助動詞と枠構造〜
Guten Tag!
今回は、自分の気持ちや能力を表現するのに欠かせない「話法の助動詞」を学びます。「〜できる」「〜したい」「〜しなければならない」といった言葉です。これらの助動詞を使うと、文の構造が少し特殊な形になります。動詞が文を「枠」のように囲む、ドイツ語のもう一つの重要な特徴「枠構造」をマスターしましょう。
話法の助動詞と、その活用
話法の助動詞は、主語に合わせて活用しますが、不規則な変化をするものが多いです。特に`ich`と`er/sie/es`の形が同じになるのが特徴です。
主な話法の助動詞
動詞 | 意味 | ich / er/sie/es | du |
---|---|---|---|
können | 〜できる (can) | kann | kannst |
müssen | 〜しなければならない (must) | muss | musst |
wollen | 〜したい (want to) | will | willst |
dürfen | 〜してもよい (may) | darf | darfst |
möchten | 〜したいのですが (would like to) | möchte | möchtest |
※ `möchten`は、丁寧な願望を表す、非常によく使われる形です。
文の「枠構造」
話法の助動詞を使う文では、以下の語順ルールが適用されます。
- 話法の助動詞が、定動詞として2番目の位置で活用します。
- もともとの動詞は、文の最後に不定詞(原形)のまま置かれます。
この、活用する動詞と不定詞が文を両側から挟む形を「枠構造」と呼びます。
例文で枠構造を比較しよう
普通の文:
Ich spreche Deutsch. (私はドイツ語を話します。)
話法の助動詞を使った文 (枠構造):
Ich kann Deutsch sprechen. (私はドイツ語を話すことができます。)
Ich muss morgen früh aufstehen. (私は明日、早く起きなければなりません。)
Wir wollen nach Deutschland fliegen. (私たちはドイツへ飛びたいと思っています。)
Möchten Sie einen Kaffee trinken? (コーヒーを一杯お飲みになりたいですか?)
今回のまとめ
- 話法の助動詞は、「できる」「したい」などのニュアンスを加える。
- 話法の助動詞を使うと、文は「助動詞 ... 不定詞.」という枠構造になる。
- 枠の中では、助動詞が2番目の位置で活用し、もともとの動詞は文末に原形で置かれる。
この枠構造は、今後のドイツ語学習で何度も登場する非常に重要なパターンです。