ドイツ語 中級編:「〜される」の表現 〜受動態 (Passiv)〜

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中級編:「〜される」の表現 〜受動態 (Passiv)〜

Guten Tag!

これまでは、「誰が〜する」という、行為をする側(主語)に焦点を当てた「能動態」の文を中心に学んできました。今回は、視点を変えて、「何が〜される」という、行為を受ける側に焦点を当てる「受動態(Passiv)」を学びます。「この車はドイツで作られた」のような表現は、ニュースや公的な文章などで頻繁に使われます。

受動態の作り方:`werden` + 過去分詞

受動態は、助動詞 werden と、動詞の過去分詞 (Partizip II) を組み合わせて作ります。ここでも枠構造が登場します。

  1. 助動詞 werden が、定動詞として2番目の位置で活用します。
  2. もともとの動詞の過去分詞が、文の一番最後に置かれます。

`werden` の現在形活用

ich werde, du wirst, er/sie/es wird, wir werden, ihr werdet, sie/Sie werden

例文で能動態と受動態を比較しよう

能動態:

Man baut hier ein neues Haus. (人々はここに新しい家を建てている。)

受動態 (現在形):

Ein neues Haus wird hier gebaut. (新しい家がここで建てられている。)

行為者「〜によって」の表し方

「誰によって〜されたか」という行為者を文に入れたい場合は、前置詞 von の後に、行為者を3格(与格)にして置きます。

Der Roman wurde von einem berühmten Autor geschrieben. (その小説は、一人の有名な作家によって書かれた。) - `wurde`は`werden`の過去基本形

Ich wurde von einem Hund gebissen. (私は犬に噛まれた。)

様々な時制の受動態

受動態は、`werden` の時制を変えることで、過去や未来のことも表現できます。

Das Fenster wurde gestern repariert. (その窓は昨日、修理された。)

Das Paket ist schon geschickt worden. (その小包はすでに送られました。)


今回のまとめ

  1. 受動態は、「`werden`の活用形 ... 過去分詞」という枠構造で作る。
  2. 「〜によって」という行為者は、`von` + 3格で表す。
  3. `werden`の時制を変えることで、過去や未来の受動態も作れる。

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