中級編:文をつなぐルール 〜従属接続詞と副文の語順〜
Guten Tag!
これまでは、一つの文(主文)の中での語順ルール(定動詞第2位)を学んできました。今回は、文と文をつなぎ、より複雑で論理的な文章を作るための「従属接続詞」と、それに伴う特別な語順ルールを学びます。`weil` (なぜなら) や `dass` (〜ということ) といった接続詞を使うと、後ろの文の動詞の位置がガラッと変わります。これはドイツ語の語順をマスターする上で避けては通れない、非常に重要なルールです。
最重要ルール:定動詞後置
従属接続詞(`weil`, `dass`, `wenn`など)が導く文を「副文」と呼びます。そして、副文の中では、活用する動詞(定動詞)は文の一番最後に置かれます。これを「定動詞後置」と呼びます。
主文と副文の語順の違い
主文 (動詞は2番目):
Er kommt heute nicht. (彼は今日来ません。)
副文 (動詞は最後):
Ich denke, dass er heute nicht kommt. (私は、彼は今日来ないと思います。)
よく使う従属接続詞
`weil` (なぜなら) と `dass` (〜ということ)
`weil` (理由):
Ich lerne Deutsch, weil ich in Deutschland studieren will. (私がドイツ語を学ぶのは、ドイツで勉強したいからです。) - 枠構造の場合、活用する助動詞`will`が一番最後に移動します。
`dass` (that):
Er sagt, dass er müde ist. (彼は、疲れていると言っています。)
`wenn` (もし〜なら / 〜のとき) と `als` (〜したとき)
`wenn` (条件・反復):
Wenn du Zeit hast, ruf mich bitte an. (もし時間があったら、私に電話してください。)
`als` (過去の一回きりの出来事):
Als ich ein Kind war, wohnte ich in Tokio. (私が子供だったとき、私は東京に住んでいました。)
※副文が主文の前に来る場合、副文全体が1番目の要素と見なされるため、主文は動詞から始まります (動詞が2番目の位置を保つため)。
今回のまとめ
- `weil`, `dass`, `wenn`などの従属接続詞が導く文を「副文」と呼ぶ。
- 副文の中では、活用する動詞は文の一番最後に置かれる(定動詞後置)。
この「定動詞後置」のルールは、ドイツ語の長文を読んだり、論理的な文章を組み立てたりする上で絶対に欠かせない知識です。