ドイツ語 中級編:書き言葉の過去形 〜過去基本形 (Präteritum)〜

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中級編:物語の時制 〜過去基本形(Präteritum)〜

Guten Tag!

前回は、日常会話で過去を表す「現在完了形」を学びました。今回は、もう一つの過去形である「過去基本形(Präteritum)」を学びます。この時制は、主に小説や新聞記事といった書き言葉で、過去の出来事を物語るように記述する際に使われます。形は現在完了形よりシンプルですが、`sein` や `haben`、話法の助動詞の過去基本形は、話し言葉でも頻繁に使われるため、非常に重要です。

最重要!`sein`, `haben`, 話法の助動詞の過去基本形

これらの動詞の過去基本形は、会話でもよく使われるので、最優先で覚えましょう。`ich` と `er/sie/es` の形が同じになるのが特徴です。

`sein` と `haben` の過去基本形活用

主語`sein` (〜だった)`haben` (持っていた)
ichwarhatte
duwarsthattest
er/sie/eswarhatte
wirwarenhatten
ihrwarthattet
sie/Siewarenhatten

Ich war gestern krank. (私は昨日、病気でした。)

Wir hatten keine Zeit. (私たちには時間がありませんでした。)

Ich konnte gestern nicht kommen. (私は昨日、来ることができませんでした。) - `können`の過去基本形 `konnte`

規則動詞(弱変化動詞)の過去基本形

作り方は、動詞の語幹に接尾辞 -te- を付け、さらに人称語尾を付けます。

例: `machen` (作る) → 語幹 `mach-` → `machte-`

Ich machte die Hausaufgaben. (私は宿題をしました。)

Er lebte lange in Deutschland. (彼は長い間ドイツに住んでいました。)

不規則動詞(強変化動詞)の過去基本形

不規則動詞は、語幹の母音が変化します。これは動詞ごとに覚える必要があります。

例: `gehen` (行く) → ging, `kommen` (来る) → kam, `sprechen` (話す) → sprach

Wir gingen ins Museum. (私たちは博物館へ行きました。)

Er sprach langsam. (彼はゆっくりと話しました。)


今回のまとめ

  1. 過去基本形は、主に小説や報告といった書き言葉で使われる過去時制。
  2. `sein`, `haben`, 話法の助動詞の過去基本形 (`war`, `hatte`, `konnte`など) は、話し言葉でも頻繁に使われるので最重要。

会話では現在完了形、本を読むときは過去基本形、というように、場面に応じて時制を使い分ける意識を持つことが大切です。

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