ウルトラ先生のエスペラント語教室

第2章 第6節: 「私の」「あなたの」 ~所有代名詞をマスター~ (復習と応用)

「だれの~?」をもう一度! 所有代名詞の復習

みんな、A1レベルで「私の名前 (mia nomo)」や「あなたの奥さん (via edzino)」のように、「だれの」持ち物や関係なのかを示す「所有代名詞(しょゆうだいめいし)」を学んだのを覚えているかな?

人称代名詞 (mi, vi, li, ŝi, ĝi, ni, ili) の最後に、形容詞と同じ語尾 -a をつけるだけで作れる、とっても便利な言葉だったよね!

  • mia (私の)
  • via (あなたの)
  • lia (彼の)
  • ŝia (彼女の)
  • ĝia (それの)
  • nia (私たちの)
  • ilia (彼らの/彼女らの/それらの)

Jen mia libro.

はい、私の本です。

Lia patro estas alta.

彼の父は背が高いです。

所有代名詞も「おそろい」が好き! ~数と格の一致~

所有代名詞は、形容詞と同じように名詞を説明する言葉(名詞を修飾する言葉)だ。そして、エスペラントの大きなルールの一つに、「形容詞は、それが説明する名詞と(単数か複数か)と(主格か対格か)を一致させる」というものがあるんだ。「おそろいの形」にするってことだね!

所有代名詞も形容詞の仲間!
説明する名詞に合わせて、複数形 (-j) や対格 (-n) の語尾をつけるよ!

難しく考えないで!「名詞が複数なら所有代名詞も複数に」「名詞が対格なら所有代名詞も対格に」するだけだよ。見てみよう!

1. 複数形 (`-j`) との一致

説明する名詞が複数形(語尾 -oj)なら、所有代名詞も複数形(語尾 -aj)にするよ。

Kie estas viaj libroj?

あなたの本たち(複数)はどこにありますか?

libroj が複数形なので、viaviaj になる。

Niaj katoj dormas.

私たちの猫たち(複数)は寝ています。

katoj が複数形なので、nianiaj になる。

Ili estas ŝiaj infanoj.

彼ら/彼女らは彼女の子供たち(複数)です。

infanoj が複数形なので、ŝiaŝiaj になる。

2. 対格 (`-n`) との一致

説明する名詞が対格(語尾 -on)なら、所有代名詞も対格(語尾 -an)にするよ。

Mi vidas lian domon.

私は彼の家(単数)を見ます。

domon が対格なので、lialian になる。

Ŝi renkontis vian patron hieraŭ.

彼女は昨日あなたの父(単数)に会いました。

patron が対格なので、viavian になる。(renkonti - 会う)

Ĉu vi konas ilian instruiston?

あなたは彼らの先生(単数)を知っていますか?

instruiston が対格なので、iliailian になる。(koni - 知っている)

3. 複数対格 (`-jn`) との一致

説明する名詞が複数形であり、かつ対格(語尾 -ojn)なら、所有代名詞も複数形かつ対格(語尾 -ajn)にするんだ!全部おそろい!

Mi amas miajn katojn!

私は私の猫たち(複数)が大好きです!

katojn が複数対格なので、miamiajn になる。

Ni vizitos viajn gepatrojn morgaŭ.

私たちは明日あなたの両親(複数)を訪ねるでしょう。

gepatrojn が複数対格なので、viaviajn になる。(viziti - 訪れる)

Li legis iliajn interesajn librojn.

彼は彼らの面白い本たち(複数)を読みました。

librojn が複数対格なので、所有代名詞 ilia も、形容詞 interesaj も、みんなおそろいで -ajn がつくんだ!(iliajn interesajn librojn)

一致のルール まとめ (mialibro の場合)

単数 (libro) 複数 (libroj)
主格 (~は) mia libro miaj libroj
対格 (~を) mian libron miajn librojn

この「一致」のルールは、エスペラントの文法の中でとても大切なんだ。最初はちょっと練習が必要かもしれないけど、慣れてくると、文の構造がカチッと決まって、とても分かりやすく感じるはずだよ。

練習してみよう!

身の回りの物や人について、「私の~」「あなたの~たち」「彼の~を」「彼女の~たちを」のように、所有代名詞と名詞を組み合わせて、単数・複数・対格を意識しながら口に出してみる練習をしてみよう!例えば…

  • 私の新しいペン → mia nova krajono
  • 私の新しいペンたち → miaj novaj krajonoj
  • 私の新しいペンを → mian novan krajonon
  • 私の新しいペンたちを → miajn novajn krajonojn

たくさん練習すれば、自然と口から出てくるようになるからね!