英語の時間表現マスター

2-3: 前置詞あり?なし? 意味やニュアンスはどう違う?

前の2つのレッスンでは、next weektoday のように、前置詞 (at, on, in) を付けずに使う時間表現を見てきましたね。 では、例えば「日曜日の朝に」と言いたいとき、on Sunday morning と言うべきなのか、それとも Sunday morning だけでいいのか、迷ったことはありませんか?

このページでは、このように時間を示す名詞句の前に前置詞が付く場合と付かない場合で、意味やニュアンスに違いがあるのか、どちらがより一般的なのか、といった点を探っていきましょう。 絶対的な「間違い・正解」というよりは、言葉の使われ方の「傾向」や「感覚」を掴むことが大切です。

ケーススタディ:前置詞の有無による違い

ケース1:曜日 + morning / afternoon / evening

例:Sunday morning (日曜日の朝に)

Sunday morning, I often go for a walk.

日曜日の朝、私はよく散歩に行きます。(前置詞なし)

On Sunday morning, I have a special plan.

日曜日の朝には、特別な計画があります。(前置詞あり)

多くの場合、Sunday morning のように前置詞なしで副詞的に使われます。これは非常に一般的で自然な表現です。 On Sunday morning のように on を付けることも間違いではありません。この場合、特定の日曜日であることを少し強調したり、他の曜日や時間帯との対比を意識したりするニュアンスが出ることがあります。また、文頭に置く場合は on を伴う方が落ち着いた印象を与えることもあります。

ケース2:this / that + morning / afternoon / evening など

例:this afternoon (今日の午後に)

We will have a meeting this afternoon.

今日の午後、私たちは会議があります。(前置詞なしが通常)

in this afternoon (×) / on this afternoon (×)

thisthat が付く場合は、通常 inon は付けません。(2-1参照)

this morning, that evening のように thisthat が付く場合、これら自体が時間を特定する力が強いため、前置詞は付けないのが普通です。

ケース3:特定の日付 + morning / afternoon / evening

例:the morning of May 8th (5月8日の朝に)

On the morning of May 8th, an important event occurred.

5月8日の朝に、重要な出来事が起こりました。(前置詞あり)

May 8th morning was very sunny. (やや口語的)

5月8日の朝はとても晴れていました。(前置詞なし)

「~月~日の朝に」のように、特定の日付の中の特定の時間帯を指す場合、on the morning of [日付] という形がよりフォーマルで正確な表現です。 [日付] morning という形も口語では使われますが、ややカジュアルな印象になることがあります。

ケース4:next / last + 曜日 / 週 / 月 / 年 (復習)

例:next Sunday (次の日曜日に)

I will see him next Sunday.

私は次の日曜日に彼に会います。(前置詞なし)

on next Sunday (×)

nextlast が付く場合は、通常前置詞は不要です。(2-1参照)

ただし、the next Sunday (その次の日曜日) や the last week of May (5月の最終週) のように、the が付いたり、他の語句で修飾されたりすると、文脈によって前置詞が必要になることがあります。 (例: The decision will be made on the next Sunday if not this Sunday.) これは、next Sunday が「来週の日曜」という特定の未来の時点を指すのに対し、the next Sunday は文脈上の「その次の日曜日」という特定の日を指すため、on が使われることがある、という違いです。

時間と前置詞の関係

前置詞の有無で、時間の捉え方やニュアンスが微妙に変わることがあります。

一般的な傾向とまとめ

  • next, last, this, that, everytoday, yesterday, tomorrow, tonight が時間名詞の前に付く場合は、基本的に前置詞は不要です。これらが副詞的な働きをするためです。
  • 単独の曜日や日付に morning, afternoon, evening が続く場合 (例: Sunday morning)、多くの場合、前置詞なしで副詞的に使えます。これは簡潔で一般的な表現です。
  • on を付けて on Sunday morning とすることも可能で、これにより「日曜日の朝に」という特定の日時をやや強調したり、フォーマルな印象を与えたりすることがあります。
  • 「~の朝に」を of を使って表現する場合 (the morning of May 8th) は、on を伴うのが一般的です。
  • どちらを使うか迷う場合は、文脈や伝えたいニュアンス、文体 (フォーマルかカジュアルか) を考慮すると良いでしょう。多くの場合、前置詞なしでも十分に意味は通じます。

前置詞の有無 練習ドリル

ドリル1:どちらがより自然?または意味は?

ドリル2:( ) に前置詞を入れる?入れない?

このページの重要英単語

nuance:ニュアンス、微妙な意味合い
emphasis:強調
formal:フォーマルな、正式な
colloquial / informal:口語的な、くだけた
optional:任意の、随意の
tendency:傾向