want は、edを付けるだけで過去形・過去分詞形になる規則動詞です。活用は非常にシンプルです。
活用形 | 形 | 例文(クリックで発音) |
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原形 (Base Form) | want | I want a new car. |
三単現形 (3rd Person Singular) | wants | She wants to be a singer. |
過去形 (Past) | wanted | He wanted to see you. |
過去分詞形 (Past Participle) | wanted | I have always wanted this. |
現在分詞形 (Present Participle) | wanting | The report was found wanting. |
want をマスターする鍵は、それが「動作」ではなく「心の状態」を表す動詞だと理解することです。
want の本質は、自分に足りないものや、手に入れたいものに対して、「欲しいなあ」という気持ちが心の中に存在している「状態」です。何かを欲しがっているという、心のあり方を表します。
「欲しがっている」は継続的な心の状態なので、「欲しがっている最中です」という意味の`I am wanting...`という進行形には、原則としてなりません。
これは`know`や`like`などと同じ「状態動詞」のルールです。
「何を」欲しているのかによって、`want`の後ろに来る形が決まります。この3つのパターンが全てです。
物や事柄など、具体的な名詞が「欲しい」と表現する、最も基本的な使い方です。
例文:He wants a new pair of shoes.
(彼は新しい靴を欲しがっている。)
a new pair of shoes
- `pair`は「一足、一組」という単位を表す名詞で、「ある一足」なので不定冠詞`a`が付きます。
例文:I want some information about the tour.
(そのツアーに関する情報が欲しいです。)
some information
- `information`は数えられない名詞(不可算名詞)なので、「いくらかの情報」という意味で`some`が使われます。`the tour` - 特定のツアーなので`the`が付きます。
「〜すること」という行動を「したい」と願う、非常に重要な使い方です。`want`の後ろに動詞が続く場合は、必ず`to do`(不定詞)の形になります。
絶対ルール: `want`の後ろの動詞は必ず`to do`の形!
→ 正:`I want to go abroad.` (海外へ行きたい)
→ 誤:`I want going abroad.`
例文:I want to learn another language.
(私はもう一つの言語を学びたい。)
another language
- 「もう一つの(別の)言語」という意味。`language`は数えられる名詞です。
自分以外の誰かに、何か具体的な行動をして「ほしい」と願う使い方です。`want O to do`の形で、「Oに〜してほしい」と覚えましょう。
例文:My parents want me to study medicine.
(私の両親は私に医学を勉強してほしいと思っている。)
My parents
- 所有格で特定。`medicine` - 「医学」という学問の分野なので冠詞は付きません。
例文:I want you to be honest with me.
(私はあなたに、私に対して正直であってほしい。)
`want`が直接的な願望を表すのに対し、未来の出来事に対する「〜だといいな」という期待を込めた願いには`hope`を使います。
want (直接的な願望): I want to see you soon.
(早く君に会いたい。)
hope (未来への期待): I hope to see you soon. / I hope I can see you soon.
(近いうちに会えるといいな。)
お疲れ様でした!`want`が、自分の「願望」を表現するための、シンプルかつ強力な動詞であることがお分かりいただけたでしょうか。
この3つの構文は、英語で自分の意思を伝えるための土台となります。あなたが「欲しいもの」「したいこと」「してほしいこと」を、ぜひ`want`を使って表現する練習をしてみてください!