run も不規則動詞です。過去分詞形が原形と同じrunに戻る、`come`と同じタイプの変化をします。
活用形 | 形 | 例文(クリックで発音) |
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原形 (Base Form) | run | I run every morning. |
三単現形 (3rd Person Singular) | runs | This river runs to the sea. |
過去形 (Past) | ran | He ran a marathon. |
過去分詞形 (Past Participle) | run | We have run out of gas. |
現在分詞形 (Present Participle) | running | The engine is running. |
注意: `run`の活用は `run - ran - run` となります。過去分詞形が原形と同じ`run`に戻ることをしっかり覚えましょう!
run の多様な意味を貫くたった一つのイメージ、それが「連続的な動き・流れ」です。
run の本質は、人や物が止まることなく「流れ作業のように、継続的に機能・作動している」イメージです。人が「走る」のも、足が連続的に動いている状態。川の水が「流れる」のも、水が連続的に動いている状態。機械が「作動する」のも、エンジンやプログラムが連続的に動いている状態です。この「途切れない流れ」がrunの核心です。
「連続的な動き」のコアイメージが、人以外の様々な主語に応用されるのを見ていきましょう。
最も基本的な使い方です。
例文:I ran five kilometers this morning.
(私は今朝、5キロ走った。)
five kilometers
- 具体的な数字で距離が示されているため、冠詞は不要です。this morning
- 指示詞で特定されています。
エンジンやコンピュータ、システムなどが「正常に機能している」状態を表します。
例文:You should keep the engine running.
(エンジンはかけっぱなしにしておくべきだよ。)
the engine
- 車の特定のエンジンを指すため、定冠詞`the`が付きます。
例文:This app runs on both iOS and Android.
(このアプリはiOSとAndroidの両方で作動します。)
This app
- 指示詞で特定。iOS
, Android
はOS名(固有名詞)なので冠詞は付きません。
ビジネスや組織を「継続的に動かしていく」イメージから、「経営する」という意味で非常に一般的に使われます。
例文:She runs a small coffee shop near the station.
(彼女は駅の近くで小さなコーヒーショップを経営している。)
a small coffee shop
- 「一軒の小さなコーヒーショップ」という不特定のものを指すため`a`。the station
- 特定の駅を指すため`the`。
水や涙、鼻水などが「連続的に流れる」状態を表します。
例文:A clear stream runs through the forest.
(澄んだ小川がその森を流れている。)
A clear stream
- 「一本の澄んだ小川」なので`a`。the forest
- 特定の森なので`the`。
例文:My nose is running because of my allergies.
(アレルギーのせいで鼻水が出ます。)
My nose
, my allergies
- どちらも所有格で特定されています。`My nose is running.`は定型句として覚えましょう。
バスや電車が、決まったルートを「繰り返し運行している」状態を表します。
例文:The shuttle bus runs every 30 minutes.
(そのシャトルバスは30分おきに運行しています。)
The shuttle bus
- 特定のシャトルバスなので`the`。
`run`も句動詞として、日常生活で欠かせない多くの意味を持ちます。
run out of (〜を使い果たす、〜がなくなる): Oh no, we've run out of milk.
(あぁ、牛乳を使い果たしちゃった。)
milk
- 牛乳は液体なので、数えられない名詞(不可算名詞)です。そのため冠詞は付きません。
run into (〜に偶然会う): I ran into an old classmate at the supermarket.
(スーパーで古いクラスメイトにばったり会った。)
an old classmate
- 不特定の「一人の古いクラスメイト」。`old`の`o`が母音に近い発音のため`an`。the supermarket
- 特定のスーパー。
run away (逃げる): The thief tried to run away from the police officer.
(その泥棒は警察官から逃げようとした。)
The thief
, the police officer
- どちらも特定の人物を指すため`the`。
お疲れ様でした!`run`が「走る」だけでなく、様々なものが「連続的に機能している」状態を表す、非常にダイナミックな動詞であることがお分かりいただけたでしょうか。
これからは、身の回りの動いているものを見て、「これは`run`で表現できるかな?」と考えてみてください。その視点が、あなたの英語をより生き生きとしたものに変えてくれます!