run

ステップ1:動詞runの不規則活用

run も不規則動詞です。過去分詞形が原形と同じrunに戻る、`come`と同じタイプの変化をします。

活用形例文(クリックで発音)
原形 (Base Form)runI run every morning.
三単現形 (3rd Person Singular)runsThis river runs to the sea.
過去形 (Past)ranHe ran a marathon.
過去分詞形 (Past Participle)runWe have run out of gas.
現在分詞形 (Present Participle)runningThe engine is running.

注意: `run`の活用は `run - ran - run` となります。過去分詞形が原形と同じ`run`に戻ることをしっかり覚えましょう!

ステップ2:runのコアイメージを掴む

run の多様な意味を貫くたった一つのイメージ、それが「連続的な動き・流れ」です。

runのコアイメージ:「何かが『スムーズに、連続して動き続ける』こと」

run の本質は、人や物が止まることなく「流れ作業のように、継続的に機能・作動している」イメージです。人が「走る」のも、足が連続的に動いている状態。川の水が「流れる」のも、水が連続的に動いている状態。機械が「作動する」のも、エンジンやプログラムが連続的に動いている状態です。この「途切れない流れ」がrunの核心です。

ステップ3:本動詞runの様々な使い方

「連続的な動き」のコアイメージが、人以外の様々な主語に応用されるのを見ていきましょう。

① 人が走る

最も基本的な使い方です。

例文:I ran five kilometers this morning. (私は今朝、5キロ走った。)

冠詞ルール: five kilometers - 具体的な数字で距離が示されているため、冠詞は不要です。this morning - 指示詞で特定されています。

② 機械・プログラム・システムが作動する

エンジンやコンピュータ、システムなどが「正常に機能している」状態を表します。

例文:You should keep the engine running. (エンジンはかけっぱなしにしておくべきだよ。)

冠詞ルール: the engine - 車の特定のエンジンを指すため、定冠詞`the`が付きます。

例文:This app runs on both iOS and Android. (このアプリはiOSとAndroidの両方で作動します。)

冠詞ルール: This app - 指示詞で特定。iOS, AndroidはOS名(固有名詞)なので冠詞は付きません。

③ 会社・店・組織などを経営する、運営する

ビジネスや組織を「継続的に動かしていく」イメージから、「経営する」という意味で非常に一般的に使われます。

例文:She runs a small coffee shop near the station. (彼女は駅の近くで小さなコーヒーショップを経営している。)

冠詞ルール: a small coffee shop - 「一軒の小さなコーヒーショップ」という不特定のものを指すため`a`。the station - 特定の駅を指すため`the`。

④ 液体・鼻水などが流れる

水や涙、鼻水などが「連続的に流れる」状態を表します。

例文:A clear stream runs through the forest. (澄んだ小川がその森を流れている。)

冠詞ルール: A clear stream - 「一本の澄んだ小川」なので`a`。the forest - 特定の森なので`the`。

例文:My nose is running because of my allergies. (アレルギーのせいで鼻水が出ます。)

冠詞ルール: My nose, my allergies - どちらも所有格で特定されています。`My nose is running.`は定型句として覚えましょう。

⑤ 公共交通機関が運行している

バスや電車が、決まったルートを「繰り返し運行している」状態を表します。

例文:The shuttle bus runs every 30 minutes. (そのシャトルバスは30分おきに運行しています。)

冠詞ルール: The shuttle bus - 特定のシャトルバスなので`the`。

ステップ4:最重要!runを使った頻出句動詞

`run`も句動詞として、日常生活で欠かせない多くの意味を持ちます。

run out of (〜を使い果たす、〜がなくなる): Oh no, we've run out of milk. (あぁ、牛乳を使い果たしちゃった。)

冠詞ルール: milk - 牛乳は液体なので、数えられない名詞(不可算名詞)です。そのため冠詞は付きません。

run into (〜に偶然会う): I ran into an old classmate at the supermarket. (スーパーで古いクラスメイトにばったり会った。)

冠詞ルール: an old classmate - 不特定の「一人の古いクラスメイト」。`old`の`o`が母音に近い発音のため`an`。the supermarket - 特定のスーパー。

run away (逃げる): The thief tried to run away from the police officer. (その泥棒は警察官から逃げようとした。)

冠詞ルール: The thief, the police officer - どちらも特定の人物を指すため`the`。

まとめ:runマスターへの最終確認

お疲れ様でした!`run`が「走る」だけでなく、様々なものが「連続的に機能している」状態を表す、非常にダイナミックな動詞であることがお分かりいただけたでしょうか。

これからは、身の回りの動いているものを見て、「これは`run`で表現できるかな?」と考えてみてください。その視点が、あなたの英語をより生き生きとしたものに変えてくれます!