move は、dを付けるだけで過去形・過去分詞形になる規則動詞です。活用は非常にシンプルです。
活用形 | 形 | 例文(クリックで発音) |
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原形 (Base Form) | move | I can't move my arms. |
三単現形 (3rd Person Singular) | moves | The earth moves around the sun. |
過去形 (Past) | moved | She moved to London. |
過去分詞形 (Past Participle) | moved | I was moved by his speech. |
現在分詞形 (Present Participle) | moving | The train is moving. |
move をマスターする鍵は、その「位置の変化」というシンプルなイメージを理解することです。
move の本質は、物や人が、ある地点(A)から別の地点(B)へと「位置を変える」という、全ての動きの基本です。この「位置の変化」というコアな感覚が、物理的な移動だけでなく、住居の移動(引っ越し)や、心の位置が動かされる(感動)といった比喩的な意味にも広がっていきます。
物理的に位置を変える、最も基本的な使い方です。
例文(他動詞):Could you help me move this sofa?
(このソファを動かすのを手伝っていただけますか?)
this sofa
- 「この」という指示詞で特定されています。
例文(自動詞):The leaves of the tree were moving in the wind.
(その木々の葉が風に揺れていた(動いていた)。)
The leaves
- 特定の葉。the tree
- 特定の木。the wind
- 一般的な「風」。
住居を移す「引っ越し」を表す、非常に一般的な使い方です。`move to [場所]`で「〜へ引っ越す」となります。
例文:We are moving to a new apartment next month.
(私たちは来月、新しいアパートに引っ越します。)
a new apartment
- 「ある一つの新しいアパート」という不特定のものを指すため`a`が付きます。
例文:My family moved here from Osaka three years ago.
(私の家族は3年前に大阪からここに引っ越してきました。)
My family
- 所有格で特定。Osaka
- 都市名なので冠詞なし。
物語やスピーチなどが、人の心の位置を「動かす」イメージから、「感動させる」という意味で使われます。特に受動態`be moved`の形で頻出します。
例文:His speech moved the entire audience.
(彼のスピーチは聴衆全体を感動させた。)
His speech
- 所有格で特定。the entire audience
- 「その聴衆全体」と特定。
例文:I was deeply moved by the film.
(私はその映画に深く感動した。)
the film
- 話題になっている特定の映画なので`the`が付きます。
move on (次に進む、過去を乗り越える): Let's move on to the next topic.
(次の議題に進みましょう。)
the next topic
- 「次の」と特定されている議題なので`the`。
move in / move out (入居する / 退居する): A new family moved in next door.
(新しい家族が隣に引っ越してきた(入居してきた)。)
A new family
- 不特定の「ある新しい家族」。
お疲れ様でした!`move`が、物理的なものから心や住まいまで、あらゆる「位置の変化」を表す万能動詞であることがお分かりいただけたでしょうか。
あなたの身の回りの「動き」を、ぜひ`move`を使って表現してみてください。物理的な動きから、心の動きまで、`move`はあなたの表現を豊かにしてくれます。