put

ステップ1:動詞putの不規則活用

put は、原形・過去形・過去分詞形がすべて同じ形という、シンプルで覚えやすい不規則動詞です。

活用形例文(クリックで発音)
原形 (Base Form)putWhere should I put this?
三単現形 (3rd Person Singular)putsShe always puts sugar in her coffee.
過去形 (Past)putI put the keys on the table.
過去分詞形 (Past Participle)putHe has put a lot of effort into it.
現在分詞形 (Present Participle)puttingI am putting on my jacket.

時制の判断は文脈で!: `put`は過去形も同じ形なので、`He put...`という文が出てきた場合、三単現の`s`が付いていないことから「彼は置いた(過去形)」と判断するなど、文全体の文脈で時制を見極める必要があります。

ステップ2:putのコアイメージと最重要ルール

put をマスターする鍵は、その「配置」のイメージと、常に「何を」「どこに」の情報が必要になるという文の構造を理解することです。

putのコアイメージ:「ある物を、特定の位置へ『動かして置く』」

put の本質は、話し手が対象物(A)を、あるべき場所(B)へ「動かして、配置する」という、非常にシンプルな行為です。手で物を動かして、しかるべき場所にポンと置くイメージです。

最重要ルール: `put A B` (AをBに置く) が基本構造

`put`は、「何を置くか(A)」という目的語と、「どこに置くか(B)」という場所の情報がほぼ必ずセットで必要になります。「I put.」だけで文が終わることはまずありません。「I put the book on the desk.」のように、`put A on B`の形が基本となります。

ステップ3:本動詞putの基本パターン

「配置する」というコアイメージが、物理的な場所だけでなく、比喩的な状況にも使われるのを見ていきましょう。

① [物]を[場所]に置く

最も基本的な使い方です。`in` (中に), `on` (上に), `under` (下に) などの前置詞と共に使われます。

例文:He put a letter in the mailbox. (彼は手紙を郵便受けに入れた。)

冠詞ルール: a letter - 「一通の手紙」という不特定のものなので`a`。the mailbox - そこにある特定の郵便受けを指すので`the`。

例文:Can you put your signature here? (ここにあなたのサインを書いていただけますか?)

冠詞ルール: your signature - 「あなたの」という所有格で特定されています。

② [言葉・考え]を表現する

言葉や考えを、特定の「言い方」に「置く」という比喩的な使い方です。

例文:To put it another way, we need a new plan. (別の言い方をすれば、我々には新しい計画が必要です。)

冠詞ルール: `another way` - 「もう一つの別の方法」。`a new plan` - 「一つの新しい計画」。どちらも不特定の一つを指します。

ステップ4:最重要!putを使った頻出句動詞

`put`は前置詞と結びつくことで、全く新しい意味を持つ句動詞になります。これらを使えると、表現力が一気にアップします。

put on (〜を身につける): It's cold. You should put on a coat. (寒いですよ。コートを着るべきです。)

冠詞ルール: a coat - 「一着のコート」という不特定のものなので`a`。

put off (〜を延期する): They decided to put off the wedding. (彼らは結婚式を延期することに決めた。)

冠詞ルール: the wedding - 話題になっている特定の結婚式なので`the`。

put out (〜(火など)を消す): It took two hours to put out the fire. (その火事を消すのに2時間かかった。)

冠詞ルール: the fire - 特定の火事を指すので`the`。

put up with (〜を我慢する): I can't put up with his selfish attitude. (彼のわがままな態度には我慢できない。)

冠詞ルール: his selfish attitude - 所有格`his`と形容詞`selfish`で特定された「態度」。

put away (〜を片付ける): Please put away your books after you finish. (終わったらあなたの本を片付けてください。)

冠詞ルール: your books - 所有格で特定。

まとめ:putマスターへの最終確認

お疲れ様でした!`put`の持つシンプルなイメージと、それが句動詞としていかに強力な広がりを持つか、お分かりいただけたでしょうか。

`put`自体はシンプルですが、前置詞との組み合わせで無限の表現を生み出します。まずはこのページの句動詞を完璧に覚えることから始めてみてください!