feel

feel — 「感じる」と訳されるこの動詞は、自分の感情や体調、物の手触りなど、五感や心で受け取る様々な「感覚」を表現するための、非常に重要な動詞です。

このページでは、feelのコアイメージを掴み、①感情・体調を表す`feel + 形容詞`、②願望を表す`feel like -ing`、③物の感触を表す使い方など、`feel`が持つ多彩な表現を、冠詞ルール解説付きで徹底的にマスターします。

ステップ1:動詞feelの不規則活用

feel も不規則動詞です。過去形と過去分詞形が同じ felt になることをしっかり覚えましょう。

活用形例文(クリックで発音)
原形 (Base Form)feelI feel great.
三単現形 (3rd Person Singular)feelsIt feels soft.
過去形 (Past)feltI felt a pain in my leg.
過去分詞形 (Past Participle)feltI have never felt so happy.
現在分詞形 (Present Participle)feelingI'm feeling much better now.

ステップ2:feelのコアイメージを掴む

feel の根本的なイメージは、「心や体で、ある感覚を『受け取っている』状態」です。

feelのコアイメージ:「心身で『感覚』を受け取ること」

feel の本質は、目や耳といった特定の器官だけでなく、心や皮膚など、体全体で漠然とした情報(感情、体調、温度、感触など)を「受け取る」という感覚です。`see`(視覚)や`hear`(聴覚)が特定の感覚に特化しているのに対し、`feel`はより広く、内面的・身体的な感覚全般をカバーします。

ステップ3:本動詞feelの基本パターン

「感覚を受け取る」というコアイメージが、様々な状況でどのように使われるか見ていきましょう。

① feel + [形容詞]:(感情・体調が)〜だと感じる

自分の気持ちや体の状態を表す、最も基本的な使い方です。「私は〜な状態です」と、`I am`とほぼ同じ意味で使えますが、`feel`を使うことでより主観的な「気持ち」が強調されます。

例文:I feel happy when I listen to this song. (この歌を聴くと、幸せな気分になります。)

冠詞ルール: this song - 「この」という指示詞で特定されています。`happy`は形容詞なので冠詞は付きません。

例文:She felt sick, so she went home early. (彼女は気分が悪かったので、早く家に帰った。)

冠詞ルール: homeは「自分の家へ」という意味の副詞として使われるため、前置詞も冠詞も付きません。

② feel like + -ing:〜したい気分だ

`I want to...`と似ていますが、「(今、そういう)気分だ」という、より一時的で気軽な願望を表すのに便利な表現です。

例文:I feel like eating pizza tonight. (今夜はピザが食べたい気分だ。)

冠詞ルール: pizza, tonight - 一般的な「ピザ」や「今夜」には冠詞は付きません。`eating`は動名詞です。

例文:I don't feel like going out on a rainy day. (雨の日は外出したい気分にならない。)

冠詞ルール: a rainy day - 「(たくさんある日の中で)ある一日の雨の日」という不特定のものを指すため、不定冠詞`a`が付きます。

③ feel like + [名詞/文]:〜のような感じがする、〜な気がする

自分の感覚や直感に基づいて、「〜のようだ」と推測したり、感じを述べたりする表現です。

例文:It feels like a dream. (まるで夢のようだ。)

冠詞ルール: a dream - 「一つの夢」という不特定のものを指すため`a`が付きます。

例文:I feel like I've known you for a long time. (あなたのことを長い間知っているような気がします。)

冠詞ルール: a long time - 「長い期間」というひとまとまりの時間を表す定型句です。

④ [物] + feels + [形容詞]:〜な手触りがする

主語が「物」になり、その物が「触ってみると〜な感じがする」と、感触を説明する使い方です。

例文:This fabric feels very smooth. (この生地はとても滑らかな手触りがする。)

冠詞ルール: This fabric - 指示詞で特定。`smooth`は形容詞です。

ステップ4:feelを使った頻出表現

feelは共感や提案など、円滑なコミュニケーションのための表現でよく使われます。

例文:"I'm so tired." "I feel you." (「すごく疲れたよ」「その気持ち、わかるよ」)

冠詞ルール: `I feel you.`は「あなたの気持ちを(自分のことのように)感じる」というコアイメージから、「あなたの気持ち、わかるよ」と深く共感する意味で使われる、非常にカジュアルな定型句です。

例文:Feel free to ask me any questions. (どんな質問でも気軽に私にしてくださいね。)

冠詞ルール: `Feel free to...`は「自由に感じて〜する」→「遠慮なく〜してください」という意味の定型句です。`any questions`の`any`は、ここでは肯定文で「どんな〜でも」という強調の意味で使われています。

例文:I have a bad feeling about this plan. (この計画には、何か悪い予感がする。)

冠詞ルール: a bad feeling - 「一つの悪い予感」という不特定のものを指すため`a`。this plan - 指示詞で特定。

まとめ:feelマスターへの最終確認

お疲れ様でした!`feel`が心と体の両方の「感覚」を表現するための、繊細で豊かな動詞であることがお分かりいただけたでしょうか。

自分の気持ちを表現することは、円滑なコミュニケーションの第一歩です。嬉しい時、悲しい時、何かを食べたい時、ぜひ`feel`を使って、あなたの「感覚」を表現してみてください!