like

ステップ1:動詞likeの活用

like は、dを付けるだけで過去形・過去分詞形になる規則動詞です。活用は非常にシンプルです。

活用形例文(クリックで発音)
原形 (Base Form)likeI like your new haircut.
三単現形 (3rd Person Singular)likesHe likes watching movies.
過去形 (Past)likedShe liked the gift.
過去分詞形 (Past Participle)likedI have always liked reading.
現在分詞形 (Present Participle)likingI'm starting to like it.

ステップ2:likeのコアイメージと最重要ルール

like をマスターする鍵は、それが「動作」ではなく「感情の状態」を表す動詞だと理解することです。

likeのコアイメージ:「何かに対して『ポジティブな感情』を抱いている状態」

like の本質は、ある対象物や行為に対して、「良いな」「楽しいな」というプラスの感情が心の中に存在している「状態」です。`love`ほど強くはなく、幅広い対象に使える、ごく一般的な「好み」を表します。

最重要ルール: likeは「状態動詞」→ 進行形にしない!

「好き」は継続的な心の状態なので、「好きになっている最中です」という意味の`I am liking...`という進行形には、原則としてなりません。

これは`know`や`want`などと同じ「状態動詞」のルールです。

ステップ3:本動詞likeの基本パターン

`like`の後ろに「名詞」が来るか「動詞」が来るかで、文の形が決まります。

① like + [名詞]:〜が好きだ

物、事、人など、具体的な名詞が「好き」だと表現する、最も基本的な使い方です。

例文:I like dogs more than cats. (私は猫よりも犬が好きです。)

冠詞ルール: dogs, cats - 「犬というもの」「猫というもの」と、一般的な種類全体を指す場合、複数形にして冠詞は付けません。

例文:Do you like the new design of our website? (私たちのウェブサイトの新しいデザインは気に入りましたか?)

冠詞ルール: the new design - 「その新しいデザイン」と特定されているため、定冠詞`the`が付きます。

② like + to do / -ing :〜することが好きだ

後ろに動詞を続ける場合、`to do`(不定詞)と`-ing`(動名詞)のどちらを使っても、意味はほとんど変わりません。一般的には、`-ing`形の方が、その行為自体を楽しんでいるニュアンスが強いとされます。

例文:He likes playing video games in his free time. (彼は暇な時にテレビゲームをするのが好きだ。)

冠詞ルール: video games - 一般的な「テレビゲーム」なので複数形・無冠詞。his free time - 所有格で特定。

例文:I like to drink a cup of coffee after lunch. (私は昼食後に一杯のコーヒーを飲むのが好きだ(習慣だ)。)

冠詞ルール: a cup of coffee - 「一杯のコーヒー」。lunch - 「昼食」という食事の名前には、通常冠詞は付きません。

ステップ4:最重要!likeを巡る2つの大きな違い

動詞`like`をマスターするには、見た目がそっくりな他の`like`との違いを明確に区別する必要があります。

① want vs. like vs. would like

この3つの違いを理解することは、丁寧な英語を話す上で非常に重要です。

② 動詞のlike vs. 前置詞のlike

動詞の`like`(好きだ)と、前置詞の`like`(〜のように)は、形が同じなだけの全くの別物です。

動詞: I like your jacket. (私はあなたのジャケットが好きです。)

解説: `I`が主語、`like`が動詞、`your jacket`が目的語のSVO文です。

前置詞: I want a jacket like yours. (私はあなたのもののようなジャケットが欲しい。)

解説: `I`が主語、`want`が動詞、`a jacket`が目的語です。`like yours`は「あなたのもののような」という形容詞句として、`a jacket`を修飾しています。

まとめ:likeマスターへの最終確認

お疲れ様でした!`like`が「好み」という心の状態を表す動詞であり、他の`like`と明確に区別する必要があることがお分かりいただけたでしょうか。

この3つのポイントを押さえれば、あなたはもう`like`を恐れることはありません。自分の好きなものについて、`I like ...`を使ってどんどん話してみましょう!