hear は不規則動詞です。過去形と過去分詞形が同じ heard になります。発音に注意しましょう。
活用形 | 形 | 発音 | 例文(クリックで発音) |
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原形 (Base Form) | hear | /hɪər/ (ヒア) | I can't hear you. |
三単現形 (3rd Person Singular) | hears | /hɪərz/ (ヒアーズ) | She hears a noise. |
過去形 (Past) | heard | /hɜːrd/ (ハード) | I heard a rumor. |
過去分詞形 (Past Participle) | heard | /hɜːrd/ (ハード) | Have you heard the news? |
現在分詞形 (Present Participle) | hearing | /ˈhɪərɪŋ/ (ヒアリング) | I'm hearing strange noises. |
発音注意!: 過去形・過去分詞形のheardは、`ear`の部分を「アー」のように発音し、「ハード」に近い音になります。`e`のスペルに惑わされないようにしましょう。
hear をマスターする鍵は、その「意図しない、自然な知覚」のイメージを理解し、`listen`との役割分担を意識することです。
hear の本質は、意識的に耳を傾ける(`listen`)のではなく、聴覚に問題がなければ、音が勝手に耳に届いてくるという、受動的な知覚の状態です。`see`が「視界に入る」のに対応し、`hear`は「聴界に入る」と考えると分かりやすいです。そのため、`can`と共に使われることが非常に多いです。
この2つの違いは、「無意識」か「意識的」か、で決まります。
I suddenly heard a loud noise.
(突然、大きな音が聞こえた)I like to listen to classical music.
(私はクラシック音楽を聴くのが好きだ)「聞こえる」というコアイメージが、様々な状況でどのように使われるか見ていきましょう。
物音や声などが、自然と耳に入ってくる基本的な使い方です。
例文:Can you hear the sound of the rain?
(雨の音が聞こえますか?)
the sound of the rain
- 「その雨の音」と特定されているため`the`が付きます。
例文:I thought I heard someone call my name.
(誰かが私の名前を呼ぶのが聞こえた気がした。)
someone
は代名詞。my name
は所有格で特定。
ニュースや噂などを、人から伝え聞く、という「情報を耳にする」使い方です。
hear that [文]: 「〜という内容」を(直接・間接に)聞く。
hear about [話題]: 「〜というテーマ」について、その存在や概要を聞く。
hear from [人]: 「〜から」便りがある(手紙・電話・メールなど)。
例文:I heard that he passed the exam.
(彼が試験に合格したと聞きました。)
the exam
- 話題になっている特定の試験なので`the`。
例文:Have you heard about the new restaurant downtown?
(街にできた新しいレストランについて聞きましたか?)
the new restaurant
- 特定の新しいレストラン。
`see O do/doing`と同様に、「Oが〜するのが聞こえる」という構文を作ることができます。
hear O do (原形): Oが〜するのを最初から最後まで「全部聞こえた」というニュアンス。
hear O doing (-ing形): Oが〜している最中の「一場面が聞こえた」というニュアンス。
例文:I heard a bird sing outside my window.
(窓の外で鳥が歌うのが(一曲全部)聞こえた。)
a bird
- 不特定の「一羽の鳥」。my window
- 所有格で特定。
例文:I heard my phone ringing in my bag.
(カバンの中で電話が鳴っているのが(その最中が)聞こえた。)
my phone
, my bag
- 所有格で特定。
I hear you. (あなたの言うこと、わかるよ): I hear you, but I have to disagree.
(お気持ちはわかりますが、賛成はできません。)
Let's hear it for ... (〜に拍手を!): Let's hear it for the winner!
(勝者に拍手を送りましょう!)
the winner
- 特定の「その勝者」。`Let's hear it for`は「〜のために音(拍手)を聞こう」→「〜を称えよう」という定型句です。
お疲れ様でした!`hear`の持つ「受動的な知覚」のイメージが、その使い方を決定していることがお分かりいただけたでしょうか。
これからは、何かを「聞く」場面で、「これは意識的に聴いている?それとも自然に聞こえてきた?」と考えてみてください。その判断が、あなたの英語をより正確で自然なものにします!