get

ステップ1:動詞getの活用を覚える

get は不規則動詞です。特に過去分詞形は、アメリカ英語とイギリス英語で形が違うという重要な特徴があります。

活用形例文(クリックで発音)
原形 (Base Form)getI need to get some milk.
三単現形 (3rd Person Singular)getsHe gets angry easily.
過去形 (Past)gotI got a letter from her.
過去分詞形 (Past Participle)gotten / gotI have gotten used to it.
現在分詞形 (Present Participle)gettingIt's getting late.

発展:gotten と got の違い

過去分詞形は、主にアメリカ英語では gotten、イギリス英語では got が使われます。どちらも正しいですが、学習上は過去形の`got`と区別がつきやすい`gotten`で覚えておくと、現在完了形を作る際に混乱が少ないでしょう。(例:I have gotten a ticket.)

ステップ2:getのコアイメージ →「→」(矢印)を掴む

get の全ての意味を貫くたった一つのイメージ、それは「状態・場所が『動く』こと」、つまり「A → B」という矢印のイメージです。

getのコアイメージ:「A → B への『動き』」

get は、「持っている(have)」や「存在する(be)」のような静的な状態ではなく、常に「変化・移動のプロセス」を表します。この「→」の矢印イメージが、getの多様な意味を魔法のように結びつけます。

「得る」「なる」「着く」... 全ては何かが「動いた」結果なのです。

ステップ3:コアイメージで理解するgetの6つの使い方

矢印のコアイメージを元に、getの具体的な使い方を完全にマスターしましょう。

① 手に入れる (→ 自分の方へ)

構文:get + O(名詞)
物が自分の領域に「動いてくる」イメージ。buy, receive, obtainなど多くの単語をカバーできる便利な使い方です。

② 〜の状態になる (→ 新しい状態へ)

構文:get + C(形容詞)
ある状態から別の状態へ「動く」イメージ。「be」が状態そのものを表すのに対し、「get」は変化のプロセスを表します。

③ 到着する (→ ある場所へ)

構文:get + to + 場所
自分が目的地へ「動く」イメージ。arriveよりも口語的で、日常会話で頻繁に使われます。

注意:toが不要な場合

home (家に), here (ここに), there (そこに) などの副詞の前では to は使いません。

④ 理解する (→ 頭の中へ)

情報が自分の頭の中に「入ってくる」イメージ。understandよりもカジュアルな表現です。

⑤ 使役(get O to do:Oに〜してもらう)

使役動詞のページで学んだ通り、「説得」によって相手を「行動する状態へ動かす」イメージです。

⑥ 受動態(〜される)

構文:get + 過去分詞
be動詞の受動態(be + 過去分詞)と似ていますが、予期せぬ出来事や変化のプロセスを強調するニュアンスがあります。

ステップ4:最重要!getを使った頻出句動詞

getは句動詞の宝庫です。まずは、日常生活で絶対に欠かせないものをマスターしましょう。

get up / get on, off / get in, out of

「起きる」と「乗り物に乗る・降りる」の基本セットです。

乗り物のルール

中で立ち上がって歩ける大きな乗り物(バス、電車、飛行機、船)は on/off、かがんで乗り込む小さな乗り物(車、タクシー)は in/out of を使います。

get along (with) / get over / get back

人間関係や状態の変化を表す重要表現です。

まとめ:getマスターへの最終確認

お疲れ様でした!変幻自在に見えたgetも、コアイメージ「」で全てがつながっていると分かれば、もう怖くありません。