begin

ステップ1:動詞beginの不規則活用

begin は、`sing-sang-sung`のように母音が`i→a→u`と変化する、代表的な不規則動詞です。この変化のパターンは必ず覚えましょう。

活用形例文(クリックで発音)
原形 (Base Form)beginLet's begin.
三単現形 (3rd Person Singular)beginsThe tour begins at 10 a.m.
過去形 (Past)beganShe began to laugh.
過去分詞形 (Past Participle)begunThe game has already begun.
現在分詞形 (Present Participle)beginningI'm beginning to understand.

活用に注意!: 過去形は`began`、過去分詞形は`begun`です。特に過去分詞形を`began`と間違えやすいので、`have begun`のようにセットで覚えるのがおすすめです。

ステップ2:beginのコアイメージとstartとの違い

begin をマスターする鍵は、その「フォーマルさ」と「段階的な開始」のイメージを理解することです。

beginのコアイメージ:「物事の『最初の段階に入る』こと」

begin の本質は、あるプロセスや物語、行事などの「最初のステップに入る・開始する」という点にあります。`start`が持つ「ゼロからの始動」という、やや唐突なイメージに比べ、`begin`はより緩やかで、計画された物事の始まりに適しています。そのため、書き言葉やスピーチなど、改まった場面で好まれます。

ニュアンスの違い: start と begin

多くの場合交換可能ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。

日常会話では`start`、論文やスピーチでは`begin`、と使い分けるのが基本です。

ステップ3:本動詞beginの基本パターン

文法的には`start`と非常によく似た使い方をします。

① begin + to do / -ing :〜し始める

`start`と同様に、後ろに動詞を続ける場合、`to do`(不定詞)と`-ing`(動名詞)のどちらを使っても、意味はほとんど変わりません。

例文:The leaves began to fall from the tree. (葉が木から落ち始めた。)

冠詞ルール: The leaves, the tree - 特定の葉、特定の木を指しているため、定冠詞`the`が付きます。

例文:I am beginning to feel a little tired. (少し疲れを感じ始めています。)

冠詞ルール: a little tired - `a little`は「少し」という量を表す表現で、形容詞`tired`を修飾しています。

② [名詞]を始める、が始まる

会議や学期、人生の新しいステージなど、抽象的で区切りのある物事を始めたり、始まったりする場合に使われます。

例文:She began a new chapter in her life. (彼女は人生の新しい章を始めた。)

冠詞ルール: a new chapter - 「一つの新しい章」という不特定のものを指すため`a`。her life - 所有格で特定されています。

例文:The new semester begins next week. (新学期は来週始まります。)

冠詞ルール: The new semester - これから始まる特定の「新学期」なので`the`が付きます。

ステップ4:beginを使った頻出表現

To begin with, ... (まず第一に、そもそも): To begin with, we need a solid plan. (まず第一に、我々にはしっかりとした計画が必要だ。)

冠詞ルール: a solid plan - 「一つのしっかりとした計画」なので`a`。`To begin with`はスピーチや文章の冒頭で使われる非常に便利な表現です。

the beginning of ... (〜の始まり): This is only the beginning of the story. (これはその物語のほんの始まりに過ぎない。)

冠詞ルール: the beginning, the story - 特定の「始まり」、特定の「物語」なので、両方に`the`が付きます。

まとめ:beginマスターへの最終確認

お疲れ様でした!`begin`が、`start`よりもフォーマルで、物事の段階的な「開始」を表す動詞であることがお分かりいただけたでしょうか。

`begin`をスピーチやEメールなどでさらりと使えると、あなたの英語はぐっと知的な印象になります。ぜひ挑戦してみてください!