全体・部分・ゼロを表す "all", "most", "no"
集団をどう捉えるかによって言葉を使い分け、表現をより正確にしましょう。
集団の捉え方を示す言葉たち
これまでに学んだ数量詞に加え、集団の「すべて」(`all`)、「ほとんど」(`most`)、「ゼロ」(`no`) を表す言葉をマスターすると、名詞句の表現力がさらに豊かになります。これらも名詞句の先頭に置かれる飾り付けの仲間です。
`all` の使い方 → 「すべての」
`every` が「すべての(単数)」だったのに対し、`all` は「すべての(複数または数えられないもの)」を指します。グループ全体を一つの塊として捉えるイメージです。
- all + a/the/my などの限定詞 + 名詞: 特定のグループのすべて
- all + 名詞: 世の中のすべての(一般的な話)
`most` の使い方 → 「ほとんどの」
あるグループの中の「大部分」を指すときに使います。`most` の後ろに直接名詞が来る場合(一般的な話)と、`most of` の後ろに特定のグループが来る場合で、意味合いが変わるので注意しましょう。
- most + 名詞 (複数形/不可算): 世の中の「ほとんどの〜」(一般的な話)
- most of + a/the/my などの限定詞 + 名詞: 特定のグループ内の「ほとんどの〜」
`no` の使い方 → 「ひとつも〜ない」
`no` は `not any` と同じ「ゼロ」を意味しますが、より強く、きっぱりとした否定を表します。`no` を使うと、それ自体が否定の意味を持つため、動詞を `don't` のように否定形にする必要はありません。
- I have no money. = I don't have any money.
まとめ
`all`, `most`, `no` は、集団に対する見方を示す重要な言葉です。特に、一般的な話をする `most people` と、特定のグループを指す `most of the people` の違いや、強い否定を表す `no` の使い方に慣れると、表現がより正確で豊かになります。