省略できる? 関係代名詞② (目的格 whom/which/that)

ネイティブが多用する「関係代名詞の省略」。そのルールを解き明かします。

「目的語」になる関係代名詞

前回は、関係代名詞が後ろの節で「主語」になる「主格」を学びました。今回は、関係代名詞が「〜を」「〜に」という「目的語(O)」の働きをする「目的格」です。

そして、この目的格には非常に重要な特徴があります。それは、日常会話では頻繁に「省略」されるということです。

文A: The man was very kind. (その男性はとても親切でした。)

文B: I met him yesterday. (私は昨日、彼に会いました。)

↓ `The man` と `him` (目的語) が同じ人物。文Bの `him` を関係代名詞 `whom` などに変えて、文Aの `The man` の直後に接着!

合体後: The man (whom) I met yesterday was very kind. (私が昨日会った男性は、とても親切でした。)

目的格の関係代名詞と「省略」

目的格の関係代名詞は、先行詞が「人」か「人以外」かで使う単語が決まっています。

主格と目的格の決定的な見分け方

「主格」か「目的格」かを見分けるのは、実はとても簡単です。関係代名詞の直後を見れば一目瞭然です。

目的格は後ろに新しい主語が来るので、省略しても文の構造が崩れにくいのです。

まとめ

目的格の関係代名詞は「省略できる」こと、そして「直後に『主語 + 動詞』が来る」こと、この2点をしっかり覚えましょう。特に、省略された形 `the book I read` のような名詞の直後に突然「主語 + 動詞」が来るパターンに慣れることが、英語の長文読解やリスニングの能力を飛躍的に向上させる鍵となります。