「〜するための」と目的・用途を表す不定詞句

`to + 動詞` の力で、名詞に未来の可能性を吹き込みましょう。

「不定詞の形容詞的用法」とは?

第一章で、不定詞 (`to + 動詞`) が「〜すること」という意味の「名詞」になることを学びました。実は、不定詞にはもう一つの顔があります。それが、直前の名詞を後ろから修飾して「〜するための」「〜すべき」「〜できる」といった意味を加える「形容詞」としての働きです。

現在・過去分詞が「状態」や「今している/されたこと」を表したのに対し、不定詞は「これから〜する」という未来志向のニュアンスを持つのが特徴です。

基本の形:名詞 + [to + 動詞の原形 + ...]

この形で、前の名詞の「目的」や「用途」、あるいはその名詞について「これからすべきこと」を具体的に説明します。

修飾される名詞との関係

不定詞句が修飾する名詞は、もともとその不定詞の動詞の「目的語」や「主語」の関係にあることが多いです。この関係性を意識すると、文の構造がより深く理解できます。

名詞的用法との見分け方

不定詞が「〜すること」と訳せる場合、それは名詞的用法です。一方、「〜するための/すべき」と訳せて、直前に修飾される名詞があれば、それは形容詞的用法です。

まとめ

不定詞の形容詞的用法は、名詞に「用途」や「目的」、「可能性」といった未来の情報を付け加える、非常に便利な飾り付けです。`something to eat` (何か食べるもの)、`a place to go` (どこか行く場所) のように、日常会話でも無意識のうちに使っていることが多い表現です。この機会に、その働きをしっかり理解しておきましょう。