譲歩の副詞句:「〜だけれども」と逆説を唱える
予想を裏切る展開を示し、文章に深みと意外性を与えるスパイスです。
「Aだけれども、Bだ」という逆説
「Aだから、Bだ」という素直な因果関係とは逆に、「Aという状況にもかかわらず、Bだ」という、予想外の結果や対立する事実を示すのが「譲歩」の表現です。`He is rich, but he is not happy.` のような逆説を、より洗練された形で表現する方法を学びます。
① 副詞節を作る `although` / `though` / `even though`
「〜だけれども」という意味を表す最も一般的な接続詞です。うしろには「文 (S+V)」が続きます。
- although: `though` より少しフォーマルで、書き言葉で好まれます。
- though: 最も一般的で、会話でよく使われます。文末に置いて「〜だけどね」と付け加えることもできます。
- even though: `though` をさらに強調した形。「〜という事実にもかかわらず」と、驚きや意外性を強く表します。
②「句」で譲歩を表す `in spite of` / `despite`
`although` などはうしろに「文 (S+V)」が続きましたが、`in spite of` や `despite` はうしろに「名詞句」または「動名詞」が続きます。`because` と `because of` の関係と全く同じです。
③「対比」を表す `while` / `whereas`
譲歩と似ていますが、「〜の一方で」と2つの事柄を明確に「対比」させるときには `while` や `whereas` が使われます。特に `whereas` はフォーマルな書き言葉で好まれます。
まとめ
逆説を述べたいとき、後ろに「文」が続くのか「名詞」が続くのかを意識して、`although` と `in spite of` / `despite` を使い分けるのが最も重要です。この使い分けをマスターすれば、複雑な論理関係もスムーズに表現できるようになります。