ページ139 完了形と“言葉にしなかった気持ち”

言えなかった言葉は、時が過ぎても心の中に残る。完了形は、その沈黙の時間を語る。

What I Never Said

Yuna: I’ve had something to say to you for a long time.

Leo: Oh? What is it?

Yuna: I’ve kept it to myself because I was scared it might change everything.

Leo: You’ve always been honest with me. This time, too?

Yuna: I’ve loved you since the day we met. But I’ve never said it... until now.

Leo: That’s... something I’ve hoped to hear for years.

ストーリー和訳

ユナ: あなたにずっと言いたかったことがあるの。
レオ: え?何?
ユナ: ずっと黙ってたの。すべてが変わってしまいそうで、怖かったから。
レオ: ユナはいつも正直だったじゃない。このことも?
ユナ: 出会った日から、ずっとあなたが好きだった。でも、それを…今まで一度も言えなかった。
レオ: それは…何年も聞きたかった言葉だよ。

I’ve had something to say to you for a long time.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"I've had something to say..."(言いたいことがあった)
→ "to you for a long time."(長い間、あなたに)

ネイティブの感覚

ずっと心にあった想いが「今もまだ存在している」ことを、現在完了の「継続」で表現。告白のタイミングに完了形が自然に寄り添っている。

(補足)文法的な説明

現在完了「継続」用法。`have had` は「ずっと持っていた」状態。`for a long time` がそれを明確に支えている。

I’ve kept it to myself because I was scared it might change everything.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"I've kept it to myself..."(それを心の中にしまってた)
→ "because I was scared..."(怖かったから)
→ "it might change everything."(全てが変わってしまいそうで)

ネイティブの感覚

言葉にしなかった気持ちを、完了形で「持ち続けた過去」として描いている。現在も続いてきた“沈黙”の重みがある。

(補足)文法的な説明

現在完了「継続」用法+過去の感情を表す`was scared`。`keep it to oneself` は「心に秘めておく」という定番フレーズ。

I’ve loved you since the day we met.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"I've loved you..."(あなたをずっと愛してた)
→ "since the day we met."(出会った日から)

ネイティブの感覚

`I've loved you` は最もシンプルで強い完了形の愛の告白。「あの日から今まで変わっていない気持ち」を直接的に伝える。

(補足)文法的な説明

現在完了「継続」用法の典型。`since` は「〜からずっと」を表し、`have loved` という感情動詞と非常に相性が良い。