ページ94 完了形と“あの日の自分との対話”

「今の自分が、あの日の自分に語りかけるなら」——完了形は、“歩んできた過程”と向き合い、過去の自分に返事を返す文法です。

Dear Me

Present Me: I’ve come a long way, haven’t I?

Past Me: I still feel scared. I don’t know if I’m strong enough.

Present Me: But I’ve faced what you feared. I’ve made mistakes, but I’ve also learned.

Past Me: Have I really grown?

Present Me: Yes. I’ve trusted people. I’ve let others in. And I’ve found reasons to smile again.

Past Me: Then… I guess I’ll be okay someday.

ストーリー和訳

今の自分: ここまで、本当に遠くまで来たよね?
昔の自分: でもまだ怖い。自分に強さがあるのか、わからない。
今の自分: 君が怖がってたものに、ちゃんと向き合ってきたよ。失敗もしたけど、そこから学んだんだ。
昔の自分: 私、本当に成長できてるの?
今の自分: そうだよ。人を信じられるようになったし、心を開けるようにもなった。そしてまた、笑える理由を見つけたんだ。
昔の自分: それなら…いつかきっと、大丈夫になれる気がする。

I’ve come a long way.
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`have come` × 進んできた道のり
現在完了形は「ここまで来た」という変化の過程と“今の位置”を強く意識させる表現。苦難を乗り越えてきた重みを静かに伝える。

I’ve made mistakes, but I’ve also learned.
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完了形 × 失敗と成長の記録
「失敗も学びも積み重ねてきた」という人生の履歴を、現在完了で対比させて語る。どちらも“今の自分”の一部だと認める表現。

I’ve trusted people. I’ve let others in.
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完了形 × 心を開いた証
人に対して“信じることができた”という経験を重ねることで、過去の自分と決定的に違う“変化した今”を強く伝える。

I’ve found reasons to smile again.
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完了形 × 取り戻したもの
「また笑える理由を見つけた」——これは“喪失と回復”を描く完了形の美しい使い方。今の笑顔が、かつての苦しさの先にあることをにじませる。