ページ89 完了形と“まだ始まっていない約束”

「ずっと覚えていた。だけど、まだ果たせていない」——完了形は、“続いている約束”と、“これから”をつなぐ橋渡しをします。

A Promise Unkept

Haruki: I’ve been thinking about that promise we made.

Reina: The one under the cherry blossoms?

Haruki: Yeah. I’ve never forgotten it, not even once.

Reina: Neither have I. But we’ve never made it happen, have we?

Haruki: No… life got in the way. But I’ve always wanted to.

Reina: Then let’s make it happen. It’s not too late, is it?

ストーリー和訳

ハルキ: あの時の約束のこと、ずっと考えてたんだ。
レイナ: 桜の木の下で交わした、あの約束?
ハルキ: そう。一度も忘れたことなかった。
レイナ: 私も。でも、まだ果たせてないよね?
ハルキ: うん…いろんなことがあって。でも、ずっと叶えたいと思ってた。
レイナ: じゃあ、今から叶えよう。もう遅くなんかないでしょ?

I’ve been thinking about that promise we made.
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完了進行形 × 続いてきた思考
「あの約束のことをずっと考えてきた」という気持ちの継続を、`have been ~ing`で表現。今話している“今”まで、その想いが続いていたという実感を伝える。

I’ve never forgotten it.
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完了形 × 決して消えなかった記憶
「一度も忘れたことがない」という強い継続の意志を、完了形の否定で表現。心に刻まれたままの約束が伝わってくる一文。

We’ve never made it happen, have we?
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完了形否定 × 実現してこなかった約束
「まだ果たしていない」という未完了の状態を、完了形で丁寧に表す。過去の約束を今振り返りながら、その“続き”を問いかける。

I’ve always wanted to.
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完了形 × 変わらなかった願い
「ずっとそうしたいと思っていた」という気持ちを、完了形で自然に伝える。「思っていた」だけでなく「今も思っている」というニュアンスが込められる。