ページ85 完了形と“心の中に残っているもの”

「目に見えなくなっても、心から消えたわけじゃない」——完了形は、過去から今にかけて残り続ける“想い”を語るための文法です。

Still With Me

Kaito: I’ve walked by that park so many times lately.

Mina: The one you used to go to with your grandfather?

Kaito: Yeah. I’ve remembered things I thought I’d forgotten. His laugh, the way he used to ruffle my hair.

Mina: Those memories… they’ve stayed with you all this time.

Kaito: I’ve carried them without realizing. And now that I think about it, they’ve helped me keep going.

Mina: Love like that never really leaves. It becomes part of who you are.

ストーリー和訳

カイト: 最近、あの公園の前を何度も通ってるんだ。
ミナ: おじいちゃんとよく行ってた場所?
カイト: そう。忘れたと思ってたことまで思い出してきたよ。笑い声とか、髪をくしゃくしゃにしてくれた手とか。
ミナ: その記憶、ずっと心に残ってたんだね。
カイト: 気づかないうちに、ずっと背負ってたんだと思う。今になって気づいたけど、それが僕を支えてくれてた。
ミナ: そういう愛は、消えることないんだよ。自分の一部になるんだ。

I’ve walked by that park so many times.
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`have walked` × 日常の中の繰り返し
最近までに何度も繰り返した行動を完了形で表現。何気ない動作が、心の揺れ動きのきっかけになっている。

I’ve remembered things I thought I’d forgotten.
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`have remembered` × 記憶のよみがえり
「忘れていたと思っていたことを思い出した」——過去の記憶が“今”に浮かび上がる感覚を、完了形で描写している。

I’ve carried them without realizing.
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`have carried` × 心の奥で続いていた感情
無意識のうちに背負ってきた想いを、完了形で表現。過去から今までずっと持ち続けてきたことに、ふと気づく瞬間。

They’ve helped me keep going.
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`have helped` × 今の自分を支えているもの
思い出が「ここまで支えてくれた」という感謝の感情を完了形で表現。助けられてきた時間の重みを感じさせる。