ページ35 完了形と“信頼・裏切り”の文脈

完了形は、「信じていた・支えていた・期待していた」などの継続的な関係が断ち切られた瞬間にも使える。心の裏切りを描く。

Betrayal

Caleb: I trusted you. I’ve always trusted you.

Mira: I didn’t mean to hurt you.

Caleb: But you’ve lied to me—more than once.

Mira: I know... and I’ve regretted it every single time.

Caleb: Then why haven’t you told me the truth until now?

ストーリー和訳

カレブ: 君を信じてた。ずっと信じてたのに。
ミラ: 傷つけるつもりじゃなかったの。
カレブ: でも君は嘘をついたじゃないか――しかも何度も。
ミラ: わかってる…そのたびに後悔してたの。
カレブ: だったら、なんで今まで本当のことを話さなかったんだ?

I’ve always trusted you.
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「継続していた信頼」が今崩れた
`have trusted` に `always` を加えることで、「長年にわたり信じていた」という重みを出す。今の裏切りとの落差が際立つ表現。

You’ve lied to me—more than once.
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繰り返された過去が“今”の怒りを生む
完了形+回数表現(`more than once`)は、「これまでに何度も…」という蓄積された不満・怒りを表現するのに適している。

I’ve regretted it every single time.
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後悔の継続と強調
`have regretted` は「今も後悔している」という気持ちを表す。`every single time` が「何度も繰り返してきた苦しみ」を際立たせる。

Why haven’t you told me the truth until now?
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「ずっとしなかった理由」を問う完了形疑問文
`haven’t you told` に `until now` を加えることで、「今まで一度も話してこなかったのはなぜ?」という失望・怒りが伝わる。