ページ11 完了形の動名詞

「〜したこと」を表す `having + 過去分詞`

Reflections on the Past (過去の振り返り)

He is proud of having won the championship last year. She regrets having said such a thing to him. I appreciate having been given this opportunity. They denied having seen the suspect.

本文の和訳

彼は去年その選手権で優勝したことを誇りに思っています。彼女は彼にそんなことを言ってしまったことを後悔しています。この機会を与えられたことに感謝します。彼らはその容疑者を見たことを否定しました。

He is proud of having won the championship.
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前からチャンク理解

"He is proud of..." (彼は〜を誇りに思っている…)
→ "...having won the championship." (その選手権で優勝したという過去の出来事を)

ネイティブの感覚

完了形の動名詞は、文の主動詞(ここでは `is`)よりも「前の時点」の出来事を表します。「誇りに思っている」のは「今」ですが、「優勝した」のは「過去」です。この時間のズレを `having won` という形で表現します。`of winning` と言うことも可能ですが、`having won` と言うことで「過去に達成したこと」というニュアンスがより明確になり、過去の栄光を今誇っている感じが強調されます。

She regrets having said such a thing.
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前からチャンク理解

"She regrets..." (彼女は後悔している…)
→ "...having said such a thing." (そんなことを言ってしまったという過去の行為を)

ネイティブの感覚

「後悔している」のは「今」で、「言ってしまった」のは「過去」です。この時間の前後関係を `having said` が示しています。「言ってしまった」という完了した過去の行為を、今になって「後悔している」という心の動きがスムーズに表現されます。`saying` でも意味は通じますが、`having said` の方が過去の行為として完了しているニュアンスが強く出ます。